だが実際に備蓄米を買った548人に味を尋ねると、「非常に満足」、「まあ満足」が合わせて81.2パーセント。「どちらともいえない」を合わせると9割を超える。ほとんど違和感がないということだ。これが周知されたなら、買いたい人の割合はさらに増えるかもしれない。

安くておいしい備蓄米が放出されたのはありがたいことだが、これはあくまで非常事態の緊急対応だ。備蓄米が底を突くのは不安だ。米の価格を安定させるためには、なぜ米の価格が急騰したのか、なぜ米農家の廃業が進んでいるのかなど、日本の米作りの課題を根本的に見直さないといけない。

現在の流通制度においては、米農家は米の小売価格は5キロ4000円程度が妥当だと考えている。それぐらいでなければ、やっていけないということだ。新米を2000円台に戻すとなると、米農家からの買取価格をうんと安くしなければならない。そうなれば米農家の廃業がますます増えて米不足が危機的状況となり、高い価格で輸入米を買うという情けない国になってしまわないとも限らない。古古古米のおいしい食べ方を考える前に、みんなでよく話し合うべき時期に来ている。


