ここ数年の急激な精米価格の上昇は、ただでさえ物価高騰と低賃金のアンバランスに苦しむ庶民には大きな痛手だ。総務省の『小売物価統計調査』によれば、2023年の白米の平均価格は5キロ2030円だった。5月末、随意契約による政府備蓄米の販売が開始され、ようやく2000円前後に戻ってきたが、この先もこの価格で安定するとは限らない。

小売店の買い物情報などを提供するウェブサービス「トクバイ」などを運営する「くふうカンパニー」は、トクバイのユーザー約1万人を対象に政府備蓄米の購入に関するアンケート調査を行った。それによると、随意契約による政府備蓄米を購入した、購入したいが手に入らない、購入したいが買いに行けていない、つまり政府備蓄米の購入意欲がある人たちは合わせて64.3パーセントだった。

買いたい人の理由のトップは、当然ながら圧倒的多数で「安いから」だ。

買わない人のトップは「味や品質が気になる」からだった。高くてもおいしいお米を食べたいという、経済的に余裕のある人たちだと言える。