ヘルスケア

2025.06.15 09:00

目覚ましのスヌーズボタンを使った二度寝は「無駄」、専門家が解説

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スヌーズボタンの動作は、月によっても多少変化があった。北半球でスヌーズボタンの使用回数が最も多かったのは12月で、平均2.62回押され、スヌーズ時間は1回の睡眠当たり11.83分だった。逆に、スヌーズボタンの使用回数が最も少なかったのは9月で、平均2.40回、10.58分だった。

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では、南半球ではどうなったか、想像できるだろうか? 状況は逆転し、スヌーズボタンの使用回数が最も多かったのは7月で平均2.35回、10.2分で、反対に最も少なかったのは2.29回と10.12分の11月だった。

つまり、平均的に最も寒く、日照時間が短い月には、スヌーズ ボタンの利用が多くなったようだ。これも恐らく驚くべきことではないだろう。なぜなら、寒くて暗い時にベッドから起き上がるのは、外が暖かく晴れている時ほど簡単ではないからだ。

スヌーズボタンの使用率が最も低かったのは日本

国による大きな差はなかったが、スヌーズボタンの使用回数(平均2.7回)とスヌーズ時間の長さ(11.7分)ではスウェーデンがトップとなった。逆に、日本人はスヌーズボタンの使用回数が最も少なく(2.2回)、スヌーズ時間も最も短かった(9.2分)。オーストラリア人はスヌーズボタンを平均2.2回押していた。米国は2.5回、11.3分だった。

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当然のことながら、ある国の平均値が必ずしもその国のすべての人に当てはまるわけではない。言い換えれば、スウェーデン人に出会った時に「あなたは毎朝スヌーズボタンを何度も押しているのでしょうね」と言うのは適切ではないということだ。

女性は男性よりスヌーズボタンを押す回数が多い

では、性別による違いを見ていこう。平均して、女性は1回の睡眠当たり2.5回スヌーズボタンを押しており、2.3回の男性より頻度が高かった。スヌーズ時間も11.5分と、男性の10.2分より長かった。

この性差は何を物語っているのだろうか? 繰り返しになるが、平均は必ずしも各個人の行動を反映しているわけではない。別の言い方をすれば、このような集団コホート研究では、個人単位で何をしているのかを知ることはできない。

研究の結果は、男性よりも女性の方が安眠できていないことを示しているのだろうか? これは、男性よりも女性の方が多くの仕事をこなしていたり、不愉快な状況が多かったりして、悪夢を見る頻度が高いことを意味するのだろうか? この研究だけから判断するのは難しい。

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翻訳・編集=安藤清香

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