アップルは2020年に初めて、独自設計によるカスタムSoCの「Appleシリコン」をローンチして以来、macOSでiOS向けアプリが利用できる体験を押し進めてきた。macOS Tahoe 26ではSpotlightの検索機能が大きく進化する。Spotlightの中の新機能である「アプリケーションビュー」は従来のLaunchpadを置き換えるものだが、このアプリケーションビューにはユーザーのMacと同じユーザーアカウントにひも付くiPhoneにインストールしたアプリも表示され、それを選択すると「iPhoneミラーリング」のアプリを介して即座に開ける。アップルがMacと他のデバイスがシームレスに連携する体験を、さらに強化することを目指した証左のひとつだ。
すべてのプラットフォームを横断する「iPhoneの体験」
アップルはさまざまなユーザーに親しまれている「iPhoneの体験」を、ほかのプラットフォームに移植することにも力を入れている。iOS 26から新しく追加する「通話スクリーニング」は、「ライブ留守番電話」を発展させた機能だ。連絡先に登録がない電話番号から着信があり、発信者が留守番電話にメッセージを吹き込み始めて、名前と用件を伝えたことをiPhoneが判定すると着信音やバイブレーションによりユーザーを呼び出す。留守電メッセージの内容はテキストにも起こされるので、ユーザーはそれを見て応答するか、後ほど折り返すかを選択できる。
iPhoneが近くにあり、同じAppleアカウントとWi-Fiネットワークにサインインしていれば、ユーザーはiPadやMacで通話スクリーニングを確認して、そのまま通話に応答もできる。watchOS 26を導入したApple Watchには、通話スクリーニングの文字起こしを画面上で確認できる機能が加わる。iPhoneを中心とするAppleデバイスとOSのエコシステム全体で、よりシームレスで快適なユーザー体験を実現した重要な一歩だ。


