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2025.06.17 09:00

ブラック求人に騙されるな ! 一人8役の過重労働で社員を壊す「オクト・ハイヤー」の正体

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オクト・ハイヤーの「釣り針」に引っかからないために

給与は、就職活動を左右する要素だ。給与範囲がわからないと、職務を十分に理解することはできない。企業が、給与範囲を明言しなかったり曖昧にしたりする場合は、赤信号かもしれない。

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レジュメ作成・管理ツールを提供するResume.io(レジュメ.io)の分析によると、2万477件の求人広告のうち、給与を公開しているのはわずか39%(8031件)に過ぎず、従業員は疑念を抱いている。

この報告書によると、人事担当者、企業エコノミスト、歯科矯正医、パイロットの求人広告のうち、給与を公開しているものは4件に1件以下にすぎず、求職者は給与を推測することになる。一方で、「給与が明示されていないと応募の可能性は低くなる」と答える求職者は、全体の78%と多い。つまり、給与に関する秘密主義は、オクト・ハイヤーにつながりかねないだけでなく、人材プールを縮小させ、給与格差を広げている可能性がある。

給与計算ソフトを手がけるPayCaptain(ペイ・キャプテン)の創設者でもあるサイモン・ボッカCEOは、採用プロセスの早い段階で、給与について直接尋ねることを推奨している。ボッカは、これは公正な質問であり、企業側にこの質問に対する拒否や躊躇がある場合は、釣り針に食いつかないように注意を促す。

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ボッカはまた、給与情報を共有する仲間や非公式なグループのネットワークを作ることで、彼が言うところの「不透明な制度」を、協力してうまく切り抜けられると指摘する。

ただし、誘導されて入社する前に、前もって十分に検討し、問題が起こりにくくすることが重要だ。入社を決意する前に、検討している職務や企業について、自分なりに調べよう。企業のウェブサイトやグラスドア、LinkedIn(リンクトイン)のページなどをチェックし、その企業の価値観や目標、従業員の勤続年数などの情報を得よう。

グラスドアは職務記述書に、不合理な責任の羅列と肩書きの組み合わせがないかチェックするよう勧めている。そして、「多くの役割や責任を同時に担う」「チームプレーヤー」といった言葉が含まれていないかチェックするよう提案している。さらに採用後には、多くの従業員が突然離職しないか注意するよう警告している。

面接では自己主張をしよう。求職者が、このポジションにおいて自分が何を求めているかを明らかにし、最初から状況を明確に理解していることを示すと、採用担当者は好印象を抱く。採用プロセスを通じて、役割、給与、仕事に対する全体的な期待など、具体的な質問をしよう。

これらのことをすべてやってもなお、微妙な兆しを見逃してしまい、自分がオクト・ハイヤーであることに気づいてシフト・ショックを受けるかもしれない。そしてそうした場合には、すぐにそこから離脱したい衝動に駆られ、その後、職を転々とする結末になるかもしれない。ある調査によると、「新しい仕事が期待に沿わない場合は、半年を待たずに退職しても構わない」と述べたのは回答者の80%に上った。

しかし、すぐに退職するのは早計だ。グラスドアは、試合を放棄する前にいくつかの行動を取ることを提案している。

次ページ > 退職前に取るべき3つの行動

翻訳=藤原聡美/ガリレオ

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