宇宙

2025.06.13 10:30

人類が初めて目にする「太陽の南極の鮮明画像」、欧州探査機が撮影に成功

2025年3月16~17日に探査機ソーラー・オービターが太陽赤道下約15度の視野角から撮影した太陽の南極の合成画像。8種類の波長で観測されたもので、それぞれが太陽大気の異なる層と温度を捉えている(ESA & NASA/Solar Orbiter/PHI, EUI and SPICE Teams)

ソーラー・オービターと太陽コロナ

ソーラー・オービターに搭載された撮像装置のうち、EUI(極端紫外線撮像装置)は紫外線で太陽を撮像し、太陽大気の最外層にあたるコロナを構成する温度100万度の荷電ガスの解明に挑む。ESAは4月、ソーラー・オービターが3月9日に撮影した約200枚の画像をもとに、これまでで最も広角かつ高解像度の太陽の画像を公開した。EUIの画像はコロナをはっきり捉えていた。

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探査機ソーラー・オービターが2025年3月9日に撮影した約200枚の画像を統合して作成した、これまでで最も広角かつ高解像度の太陽の画像(ESA & NASA/Solar Orbiter/EUI Team, E. Kraaikamp (ROB))
探査機ソーラー・オービターの極端紫外線撮像装置(EUI)が2025年3月9日に撮影した約200枚の画像を統合して作成した、これまでで最も広角かつ高解像度の太陽の画像(ESA & NASA/Solar Orbiter/EUI Team, E. Kraaikamp (ROB))

太陽科学者たちはコロナを解明しなければならない。なぜならコロナは、太陽から放出されて地球にぶつかる荷電粒子(プラズマ)の流れである太陽風の源であり、磁気嵐やオーロラを発生させる宇宙天気の原因だからだ。

今後はさらに傾いた軌道へ

今後数年間にわたりソーラー・オービターは太陽周期の谷である「極小期」に向かう太陽を観測し、磁場構造がどのように再編されるのかを研究する。

新しい傾斜軌道からの初期観測で得られる完全なデータセットの到着は今年10月まで待たなければならないが、その後の4年間で前例のない観測データが収集できるだろうと太陽科学者たちは期待している。

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「今回の成果は、ソーラー・オービターにとって『天国への階段』の第一歩にすぎない」とESAのソーラー・オービター・プロジェクト担当科学者であるダニエル・ミュラーは述べている。「数年後には、探査機はさらに黄道面から傾いた軌道に入り、太陽の極域をこれまで以上にしっかり観測できるようになる。それらのデータは、太陽の磁場、太陽風、太陽活動に関する私たちの理解を一変させるだろう」

探査機ソーラー・オービターが太陽の極域に傾斜した軌道で観測を行う理由を説明した図(ESA & NASA/Solar Orbiter)
探査機ソーラー・オービターが太陽の極域に傾斜した軌道で観測を行う理由を説明した図(ESA & NASA/Solar Orbiter)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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