オンライン教育サービスのCourseraは、待望の年次レポート『Global Skills』を米国時間6月4日に発表した。本レポートは、国と地域ごとに、企業が求め、私たちが追い求めるべきスキルを明らかにしたものだ。
本レポートにおけるスキルのランキングでは、スキルアップに関する各国の位置づけと、これらの地域における主な注目スキルを示している。
しかし、このレポートから明らかになった最もエキサイティングなことのひとつは、AI関連の職務の人気、需要、成長である。Courseraが算出するAI Maturity Index(AI成熟度指数)では、米国は4位にランクされており、イノベーションを支え、成長を続けるエコシステムが評価されている。「94%の米国企業が、2030年までにAIドリブンなビジネスへと転換すると予測しており、特に生成AIが急速に普及したことで、同年までに最大1200万人のAI人材が必要とされている」と同レポートは述べる。
このイノベーション、創造性、AIの導入と統合の波に拍車をかける役割のひとつが、AIと機械学習のスペシャリストである。
「米国では、AIと機械学習のスペシャリストの雇用は、前年比142%拡大し、世界平均をはるかに上回っている」とレポートでも述べられている。
なぜAIと機械学習のスペシャリストになるべきか?
企業からの需要が高いことはもちろんだが、この仕事はかなり高給でもある。AIと機械学習のスペシャリストの平均給与は、企業口コミサイトを運営するGlassdoorの試算によると、現在11万9608ドル(約1740万円)とされている。しかし、この数字は総報酬を表しているわけではない。各種手当を含めた総支給額は、年間約15万9207ドル(約2310万円)にものぼるのだ。
特に、ニューヨークやカリフォルニアのような、ハイテクやスタートアップの中心地として知られる州や都市に転職する場合はなおさらだ。同じ仕事でも、カリフォルニア州の平均年収は18万7563ドル(約2730万円)である。
しかし、高い年収や増え続ける需要の他にも、今年このキャリアをスタートさせることを検討した方が良い理由がいくつかある。
・リモートワークが可能であること。ハイテク業界は依然としてリモートワークの需要が高い
・人々の生活を一変させたり、そこにポジティブな影響を与えたりするような、今後何年にも渡って使われるものを作っているという、充実感と目的意識を得られる
・不況に強くなり、将来のキャリアに備えられる。AIは今後の企業運営や競争力の維持に深く関わる分野であるため、あなたのスキルセットは貴重なものとなる
・特に現在、この仕事に対する需要は供給を上回っており、交渉によって自分の価値に見合った待遇やキャリアのチャンスを得やすい



