キャリア

2025.06.15 10:00

「45歳」からのキャリア生存戦略 変化に適応し、競争力を維持するために

Shutterstock.com

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40代は予想以上に早くやってくる。あるとき、あなたは部署をまとめる立場になり、次の瞬間には新卒者などの若い従業員の視点が採用されがちな職場を率いながら、退職の計画を立てている。

もしあなたが45歳で、刻一刻と変わっている雇用市場にどうついて行くか思いあぐねているのなら、それはあなただけではない。30代ではうまくいっていたことがもう通用しないかもしれない。ポジティブな要素もある。あなたのキャリアは終わりつつあるのではなく、進化しているのだ。

統計データプラットフォームのStatista(スタティスタ)によると、45~54歳の雇用率は一貫して高く、労働力を大きく支える年齢層であることが示されている。だが45歳以上の失業者は年齢差別に直面している。

常に存在を認識され、自分の価値を維持することを意識しなければならない。変化についていくには、業界の流れに逆らうのではなく、業界とともに進化する継続的な戦略が必要だ。

45歳で将来を見据えたキャリアにすることが重要なわけ

多くのプロフェッショナルは、45歳までに職場のデジタル変革や世代交代に適応しなければならないというプレッシャーに直面し、それは強まるばかりだ。ハーバード・ビジネス・レビューによると、年齢が多様なチームはイノベーションとパフォーマンスの強化につながる。しかし、経験だけでは競争力を保つことはできない。

45歳を過ぎても変化についていくために学ぶべきスキル

・人工知能(AI)と自動化のリテラシー:Zapier(クラウドベースの自動化ツール)のようなツールを統合してワークフローを効率化し、競争力を維持する方法を学ぶ

・デジタルコミュニケーションの習得:ZoomやSlackにとどまらず、Loomのような非同期のビデオツールやClickUpやMiroのようなプロジェクトハブツールを使いこなす

・データ操作:ビジネスデータを分析できるGoogle Lookerのようなプラットフォームに慣れ、インサイトを抽出し、データに基づいた意思決定をわかりやすくする

・戦略的ストーリーテリング:Beautiful.aiやHaiku Deckのようなビジュアルストーリーテリングのツールを使って、複雑なアイデアを説得力のあるストーリーに仕立てる方法を学ぶ

・感情的知性と包括的なリーダーシップ:共感力など、AIには真似できない重要な特性で率いる。対人スキルを強化し、世代間のダイナミクスにうまく対応する。

・パーソナルブランドの開発:ポートフォリオ作成やパブリッシングができるAuthoryのようなツールを使い、ポートフォリオを作成・整理する。SNSなどのプロフィールを管理し、将来チャンスがめぐってきたときにいつでも対応できるようにしておくことが重要。

Coursera、LinkedInラーニング、edXなどのオンライン教育プラットフォームは、中堅のプロフェッショナル向けに短時間で取得可能な資格を提供している。

キャリアの変更はゼロから始める必要はない。すべきは戦略的なリブランディングだ。LinkedInのプロフィールを更新し、過去の職務だけでなく、将来の目標に沿った明確な文言を目立つように表示するといい。方向性を示すリーダーとして認識される投稿や洞察を共有するのも一案だ。また、履歴書の作成や診断ができるResume WordedやTeal HQのようなAIツールを使って、LinkedInで使っているキーワードや語調が閲覧者に訴えるものかを調べてみてはどうだろうか。

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翻訳=溝口慈子

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