また、今年のミダスリストには、シンガポールを拠点とするグラニテ・アジアのパートナーらも選ばれた。2024年にGGVキャピタルがアジア部門と米国部門に分割された後に設立された同社は、シンガポールのGrab(グラブ)や中国のシャオミなどへの投資で知られる。同社のシニア・マネージング・パートナーであるジクソン・フーとジェニー・リーは、それぞれ総合65位と75位に選ばれた。
「人型ロボット」への賭けで注目の投資家
一方、今年のミダスリストには、アジアから2人の新たな投資家が加わった。その一人が総合39位にランクインした元セコイア・チャイナのパートナーで、2021年に礪思資本(モノリス・マネジメント)を共同創業したシー・ツァオだ。彼は、中国の人型ロボットのスタートアップ、宇樹科技(ユニツリー)への初期投資を成功させた。今ではユニコーンとなった同社の創業者は、2月に習近平主席がテック業界のリーダーを招いた会合にも参加していた。
礪思資本は、ディープシークと並んで中国で最も期待されているAIスタートアップの1つである月之暗面(ムーンショットAI)にも出資している。
もう1人の新顔は、IDGキャピタルのパートナーのメン・リアンだ。中国のファストファッションSHEIN(シーイン)への初期投資を成功に導いた彼は、52位に初登場した。シーインの評価額は、2023年の調達ラウンドの際に660億ドル(約9兆5400億円)に達していた。同社は、ロンドンでの上場計画を中国当局の承認が得られないために中止したが、現在は香港市場での上場を目指していると報じられている。


