キャリーの新アルバムのエグゼクティブ・プロデューサーを務めるリードは、こう話す。「これは画期的な瞬間だ。メジャーレーベルとは無関係な独立系の企業とトップスターが手を組んだという事実は、ガンマにとってもマライアにとっても今後の流れを変える」
キャリーとジャクソンは、6月にこのパートナーシップを正式に発表した。両者は複数アルバムに及ぶ契約を結んだと明かしている。
17歳でラジオ局の音楽ディレクターに
1980年にサンフランシスコで生まれたジャクソンは、8歳の頃に土曜の夜に放送されていた『ショータイム・アット・ジ・アポロ」を観て音楽に魅了された。彼は、17歳で高校を中退し、ラジオ局のKMELの音楽ディレクターとして働いた。
「グリーン・デイがブレイクする前に、サンフランシスコのクラブで50人の前で演奏しているのを観たのを覚えている」とジャクソンは語る。「偉大なバンドにも僕はすごく早い段階から触れていた。ラジオ局を通じていろんな人とのつながりを築いていった」
今では音楽業界のベテランとなったジャクソンは、クインシー・ジョーンズやクラレンス・アヴァントといった黒人の音楽業界の大物たちが世を去った今、この業界の黒人エグゼクティブの数が著しく減っていると指摘する。そして、彼は自らも黒人である自分が業界に変化を起こしたいと語っている。
『Type Dangerous』のティーザームービーは、インスタグラムとX(旧ツイッター)だけで600万回以上再生されたとジャクソンはいう。これは、キャリーの新作アルバムに対する需要が高まっている証拠だと彼は見ている。しかも今回は、ガンマがアップルの協力を得ながら、キャリーの楽曲が最大限に露出されるよう仕掛ける立場になるのだという。
「彼女はキャリア全体を通じて、大手レーベルのシステムに組み込まれていたが、今回は自分の意思で動ける場所を選んだ」とジャクソンは語る。
「今の音楽業界では、TikTokでバズるような軽いノリのヒット曲ばかりに注目が集まっているが、本物のディーバ──つまりマライアのような偉大なアーティストのキャリアを築くためには、まったく別の視点と深い理解が必要なんだ」とジャクソンは続けた。


