おわりに:「ともに問い続ける」ための場をもとう
情報とのつきあい方に唯一の正解がない今、必要なのは「自分なりの問いを持ち続けること」です。そしてその問いを深めていくには、独りで完結するのではなく、他者との対話のなかで研鑽を重ねることが欠かせません。
ツールを知るだけでなく、それをどう使うべきかを考える。
誰かが立てた問いをなぞるのではなく、自分の問いを言葉にする。
そうした態度=attitudeを支えるのは、日々の実践と、志を同じくする仲間との学び合いです。
生成AIの時代を生きる私たちに求められているのは、情報を効率よく得ること以上に、情報とどう向き合い、問いを育てていくかという姿勢です。そうした営みの中でこそ、私たちはより確かな思考と判断の力を育て、未来を切り拓いていけるのではないでしょうか。

清田陽司(きよた・ようじ)◎一般社団法人情報科学技術協会(INFOSTA)会長、人工知能学会理事、情報処理学会高齢社会デザイン研究会幹事、 麗澤大学工学部教授。京都大学の自然言語処理分野の研究室に所属して以降、一貫して対話システム、テキストマイニング、情報推薦、画像処理など、コンピュータ科学および人工知能(AI)周辺の研究開発に関わる。東京大学に助教として在籍中の2007年に東京大学発スタートアップ (株)リッテルを共同創業。企業買収により、2011年から(株)LIFULLで不動産テック分野の研究開発にたずさわる。2018〜22年(株)メディンプル 代表取締役、2022年〜(株)FiveVai取締役を兼職。2024年、麗澤大学に新設された工学部に教授として着任。博士(情報学)。https://www.kiyota-yoji.net/


