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2025.06.10 14:15

「ググる」は本当に死ぬのか? 生成AI時代、AI科学者はこう検索する

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検索とは「問いを耕す技術」である

検索とは、情報の海からただ正解を引き当てるだけの行為ではありません。英語で“情報検索”は information retrieval。これは単なる情報の取得ではなく、「文脈に応じて意味ある情報を見出す」知的な営みを意味します。

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本質的に検索とは、「問いを深めていく」プロセスです。

曖昧な関心やぼんやりとした疑問を手がかりに、少しずつキーワードを洗練させ、問いの精度を高めていく。これは、単なるツールの使い方ではなく、思考の筋力を鍛える訓練でもあります。

生成AIは、このプロセスを一部自動化し、補助してくれる強力な道具です。しかし、だからこそ私たち人間には、「問いの出発点を定める力」━━つまり、AIに何を尋ね、どこに連れて行ってほしいのかを考える力が、よりいっそう求められるようになっています。

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AI時代にこそ問われる「態度=attitude」としての情報リテラシー

さて、皆様は「インフォプロ」という人たちがいることをご存じでしょうか。

インフォプロとは、企業・図書館・行政・教育・医療など、さまざまな現場で信頼できる情報を収集・整理・検索・提供するプロフェッショナルのことです。

筆者が会長を務める情報科学技術協会(INFOSTA:インフォスタ)は1950年の発足以来、時代の変化に対応しながらインフォプロの自己研鑽と交流の場を提供してきた組織です。INFOSTAでは、生成AIの加速的普及という時代の変化を背景に、2024年に「AI利活用研究会」を立ち上げました。ここでは、AIツールの便利さや多機能性だけでなく、それらを「どう使いこなすか、どんな姿勢で使うべきか」という「態度=attitude」に着目した議論を進めています。

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たとえば、AIが提示する出力を無批判に受け取るのではなく、その背後にある情報源、論理構造、生成プロセスを問い直す姿勢。あるいは、AIによって促された思考を手がかりに、自らの問いを再構成していく柔軟性。これらはすべて、「検索=問いを耕す」技術と密接に結びついています。

生成AI時代における情報リテラシーとは、単に道具を扱うスキルではなく、情報との向き合い方を選ぶ態度=attitudeそのものなのです。

次ページ > 検索技術とは、「考えるための検索」

文=清田陽司 編集=石井節子

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