AIとの共生は「リアル」「フィクション」の二極化
画像ミームと並び、「AIとの共生」もまた2025年上半期を象徴するトピックとして言及されている。
たとえば、XではGrokによるファクトチェック投稿が目立ち、投稿内容の真偽を求める動きが活発化。一方でTikTokでは、AI生成コンテンツに「#AI生成」などのラベルを付けて投稿する動きが広がっており、生成AIによる“推しに食べられる”演出などが非現実的コンテンツとして楽しまれている。

レポートでは、SNS上におけるAI活用が「自分に寄り添うパートナーとしての活用」と「非現実的なコンテンツ生成による消費」の二極化へ進行していることが指摘されている。この二極化はSNSユーザーがAIを「実用性」と「娯楽性」の両面で使い分ける傾向にあることを示していると考えられる。
SNSが企業とユーザーの「接点の場」に
本調査の第3の注目点は、企業とユーザーとの接点におけるSNSの活用だ。調査では、企業がユーザーと直接つながる場としてSNSの「本来の利便性」に再注目が集まっていると述べられている。

具体的には、以下のようなSNS活用が企業好感度の向上に貢献したと分析された。
・ユーザー投稿への感謝のリアクション
・ユーザーとのコミュニケーションを通じた商品開発姿勢の可視化
・TikTokであえて作り込みすぎない投稿を行う「#公式(暴走)」のような親しみある運用スタイル
このような施策によって、ユーザーは企業に対して「フランクな存在」としての親しみと、「公式としての誠実さ」の両立を期待する傾向にあるという。企業アカウントにおける“人間味”と“信頼感”のバランスが、今後のSNSブランディングの鍵となるのだろうか。
共感がSNSトレンドの主軸に
今回の調査を通じて明らかになったのは、SNS上でのトレンドを牽引するのは「発信力」よりも「共感」という点だ。画像ミームの流行に見られるように、誰かの言葉や画像に自分の感情を重ねる行動は、今後も拡大していくと予想される。
加えて、AI活用や企業とユーザーの距離感においても「寄り添い」や「安心して参加できる場」という軸が共有されていることは注目に値する。SNSは単なる情報発信の場から、ユーザーがつながり方を選ぶメディアへと進化を続けているようだ。
出典元:TBWA HAKUHODO「65dB TOKYO」


