キャリア

2025.06.15 13:30

「プロ化」が憧れを生むデジタル×リアルな職業の可能性

新たな文化が芽吹く、夜明け前

現在開催中の大阪・関西万博の「EXPO ホール」では、夏に日本最大の高校生によるeスポーツ全国大会の決勝戦が行われる予定だという。万博という国家的イベントに、若い世代のデジタル競技の大舞台が用意されること自体が、社会におけるデジタルとリアルの融合が着実に進んでいる象徴だと感じた。

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1970年に開催された前回の大阪万博では、「テレビ電話」が初めて披露されたそうだ。当時の人々は、離れた相手と画面越しに会話できる未来に驚きつつも、本当にそんな日常が来るのかと半信半疑だったという。それから55年たった今、私たちはオンライン会議やビデオ通話を当たり前のように活用し、その技術はもはや当時の想像を超えるレベルに達している。

これから先、さらにバーチャルとリアルが融合した新しい職業が次々と生まれていくことだろう。今は周囲にとって半信半疑に思えるような技術や挑戦も、やがて確かな根を張り、次の世代には当たり前の仕事や暮らしの一部になっているかもしれない。今回、eスポーツの進化を目の当たりにして、そんな未来の兆しを感じた。私たちは今この瞬間も、新たな職業や文化が芽吹こうとしている夜明け前の瞬間に立ち会っているのではないだろうか。


なかやま・りょうたろう◎マクアケ代表取締役社長。サイバーエージェントを経て2013年にマクアケを創業し、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」をリリース。19年12月東証マザーズに上場した。

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文=中山亮太郎 イラストレーション=岡村亮太

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