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2025.06.09 10:30

中東の暑さでも涼しさを実現するソニーの「着るエアコン」、新REON POCKET PROがドバイ上陸

砂漠の国でもソニーの「着るエアコン」はその実力を発揮できるのか?

高温多湿なドバイでREON POCKET PROの実力を検証

筆者は5月20日の発売前後からREON POCKET PROを試用してきた。REON POCKET 5と比べてサイズは大きくなったものの、バンドの形状を自在に変えられる専用ネックバンドを使えば、首もとでぶらつくことなくしっかりホールドできる。密着感はさらに高まり、鮮やかな冷たさが感じられる。

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筆者が滞在した5月下旬のドバイは、毎日快晴で気温が35度を超えた。まさしく「REON POCKET日和」が続いた。ドバイはまた海沿いの街であるため、日中の湿度も60〜70度前後まで上昇した。まさに東京の蒸し暑さを先取りした格好だった。

REON POCKET PROと5のパフォーマンスを、真夏の日本の気候に近いドバイで検証した
REON POCKET PROと5のパフォーマンスを、真夏の日本の気候に近いドバイで検証した

この灼熱の街でフルパワーを出したREON POCKET PROの実力を体験した結果、期待通り最高のパフォーマンスを確かめることができた。REON POCKET 5も持参して比べたが、PROはより鮮やかな「冷たさ」を感じられる。うだるような暑さの中で、まるで魔法にかけられたようにユーザー自身だけが涼しく過ごせる。

特に気温が35度を超えて、手動設定の高レベルとなる「レベル4」「レベル5」に設定するREON POCKET PROの真価を実感した。DUALサーモモジュールが首もとをしっかりと冷やす新機構も効果を発揮する。独自のアルゴリズムで抑揚をつけながら交互に冷やすため、冷感が途切れることなく持続する。冷却レベルを高めると、ペルチェ素子を冷やすための内蔵ファンが回りはじめるが、そのノイズは装着するユーザーによほど近付かない限りは気づかないほど静かだった。

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5月下旬でもドバイでは気温が35度を超えた
5月下旬でもドバイでは気温が35度を超えた

REON POCKETシリーズは専用ネックバンドに装着することで首もとに密着させ、冷温感を最大化できる。さまざまな服装にバッティングすることなく身に着けられるネックバンドだが、一点注意すべきは冷却ファンの排気を逃がす必要があるため、襟つきシャツやジャケットを羽織る場合は、REON POCKETの本体上部にある排気口が隠れないように専用のエアフローパーツを装着して使わなければならない点だ。

今回、筆者は日本の夏にビジネスカジュアルの装いとともにREON POCKET PROを使うことを想定して、襟つきのシャツにジャケットを着用しながら体験した。ドバイ市内は屋内や交通機関にエアコンがあるものの、屋外を歩くと蒸し暑さがまとわりつく。しかしREON POCKET PROをオンにした途端、首もとがひんやりとして心地よく過ごせた。反対に、もしREON POCKET PROがなければジャケットを羽織る余裕はなかったと思う。

ジャケットと襟つきのシャツを着ると、ネックバンドに装着したREON POCKET PROが密着してフィット感が安定する感触を得た。ジャケットを着ると背中にデバイスを装着していることが目立ちにくくなるメリットもある
ジャケットと襟つきのシャツを着ると、ネックバンドに装着したREON POCKET PROが密着してフィット感が安定する感触を得た。ジャケットを着ると背中にデバイスを装着していることが目立ちにくくなるメリットもある

最適な着こなしについてひと言加えるとすれば、襟つきシャツとジャケットの装いの方が高い冷感効果が得られると思う。なぜならTシャツ1枚の時よりも、PROが首もとでしっかりと固定されてプレートが肌にまんべんなくあたり、冷感が無駄なく伝わるからだ。シャツやジャケットは風通しと吸汗性の高い素材のものを選ぶと、なおのこと夏を涼しく乗り切れそうだ。

3日間の滞在中、ホテルから外出する際には常にデバイスを装着してみたが、フル充電からほぼ1日バッテリーが持続した。着脱時に電源を自動でオン・オフする機能もあり、万一のバッテリー切れの場合もUSBケーブルでモバイルバッテリーから給電しながら使うことができる。

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編集=安井克至

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