2030年よりも前に危機が到来の可能性
ビットコインやその他の暗号資産に量子コンピューター技術が及ぼすリスクは、グーグルをはじめとするテック大手がこの分野の研究で大きな進展を見せている中で、ここ最近、急激に高まっている。
量子コンピューティングの脅威に対抗することを目指すブロックチェーンセキュリティインフラ「Naoris Protocol(ナオリス・プロトコル)」のデビッド・カルヴァーリョCEOは、「現時点で、量子攻撃が可能になった際にそれに耐えられるブロックチェーンは存在しない。そして、それは2030年よりもはるかに早く起きる可能性がある」と以前にコメントし、ビットコインは「破滅に向けた夢遊病の中、歩みを進めている」と警告していた。
長期保有者が売りに転じ始めている
ビットコインの価格は、6月1日時点で直近の最高値の11万2000ドル(約1590万円)から、約10%急落して一時的に10万3000ドル(約1462万円)台にまで下落し、注目される10万ドル(約1420万円)の水準に向かっている。
「今週は暗号資産市場全体にとって極めて重要な週になる」と、マーカス・ティーレン率いる10xリサーチのアナリストはEメールでコメントし、長期保有者が売りに転じ始めていることを示唆した。
6月6日には米国の月次雇用統計が発表予定で、それに伴い多くの経済および労働市場の関連データが公表される。また物議を醸している、トランプ大統領の予算調整法案「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル (大きく美しい法案)」が上院で審議が進むことや、大統領が打ち出し世界規模で市場を混乱させている貿易関税に関する法的な応酬が予想されている。
ビットコインに強気のアナリストたちの反応
ビットコインに強気のアナリストたちは、「センチメント(市場参加者の心理状態)の小さな変化が大規模な価格の変動を引き起こす可能性がある」と予測しており、市場の外には依然として巨額の資金が待機中だと指摘する。
「マネーマーケットファンドに約7兆ドル(約994兆円)、固定収益型ETFにはさらに2兆ドル(約284兆円)がまだ駐留している中で、たとえリスク選好のわずかな変化であっても、暗号資産や他の値動きが激しい傾向の資産(高ベータ資産)に向けて、大規模な資本が流れる可能性がある」と、暗号資産ETF企業、21シェアーズのストラテジストのマット・メナはコメントした。
「ビットコインは、10万5000ドル(約1491万円)から11万ドル(約1562万円)のレンジを力強く突破すれば、12万ドル(約1704万円)まで急騰する可能性がある。さらに重要なことに、当社が以前に提示した年末の目標価格である13万8500ドル(約1966万円)に夏の終わりまでに到達する可能性もある」とメナは続けた。


