深田:まさにユーザーファーストですね。かゆいところに手が届く機能など、課題を深く理解してプロダクトをつくり込んでいる点はとても良いと思います。
佐藤:GOJOは個人だけでなく、企業にも導入していただきたいですね。これを使えば、企業は自前で寄付活動のHPをつくる手間がかからないですし、従業員の方に推奨してもらえば、企業が寄付先を決める寄付活動だけではなく、従業員自身が応援したい団体への寄付を企業がサポートする仕組みが構築できます。
深田:企業にとって寄付は人的資本経営の文脈からも重要になっていますよね。同じ金額を投下するなら、広告よりも寄付のほうが従業員のエンゲージメント向上や優秀な人材の採用につながりやすい。自社単独では大変なところを、コングラントと一緒にやることで、より良い社会貢献ができるし、お互いのビジネスもうまく回る。このサイクルができつつあると感じています。
佐藤:コングラントを通じた寄付流通額は年50億円に迫っており、100億円も視野に入ってきました。今後はNPOだけでなく、医療機関や美術館、博物館、教育機関、自治体のふるさと納税などもカバーして、30年までに1,000億円を超える規模にしていきたい。日本の寄付のあり方を根幹から変えることが目標です。
深田:資金面だけでなく、プロダクトのつくり込みなどでバリューアップに貢献したいという強い気持ちがあります。ソニーグループのアセットをより活用いただけるとうれしいですね。ファンドとしてのリターンだけでなく、ソニーグループとしても、コングラントと一緒に成長していくことを目指しています。
ふかた・ようこ◎ソニーベンチャーズ インベストメント ダイレクター。2008年に現ソニーグループに入社し、カメラのソフトウェア開発に従事。15年からソニーコンピュータサイエンス研究所にて新規事業開発を経験。20年にSony Innovation Fundに参画。(写真左)
さとう・まさたか◎コングラント代表取締役CEO、リタワークス取締役。2008年にWebサービス・システム開発のリタワークスを創業。同社の新規事業として寄付DXのシステムを開発し、20年5月にスピンオフしてコングラントを設立。(同右)


