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2025.06.02 18:00

2025年版「世界で最も価値ある」サッカークラブ、レアル・マドリードが4年連続1位に

4年連続で1位に輝いたスペインのレアル・マドリード(Denis Doyle/Getty Images)

4年連続で1位に輝いたスペインのレアル・マドリード(Denis Doyle/Getty Images)

フォーブスは5月30日、「世界で最も価値あるサッカークラブ」ランキングの2025年版を発表した。1位に選ばれたのは、評価額が前年より2%増し67億5000万ドル(約9660億円)に達したスペインのレアル・マドリードで、4年連続で首位の座を獲得した。

「ロス・ブランコス(スペイン語で『白い者たち』)」の愛称で知られるレアル・マドリードは、2023〜24シーズンに11億2900万ドル(約1610億円)の収益を計上し、年間収益が10億ドル(約1430億円)を超えた初のサッカークラブとなった。

スポーツ界でこの記録を達成したのは、他には米NFLのダラス・カウボーイズだけで、同チームの収益は2021年に初めて10億ドルを突破し、2023年には12億ドル(約1720億円)に達していた。収益でレアル・マドリードに続くサッカークラブは、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティFCで、9億100万ドル(約1290億円)の収益を上げた。

一方、評価額でレアル・マドリードに次いで2位につけたのは、同じくマンチェスターを本拠とするマンチェスター・ユナイテッドで66億ドル(約9440億円)となっている。3位は、スペインのもう一つの名門であるFCバルセロナで評価額は56億5000万ドル(約8070億円)だった。

上位30クラブ全体の評価額の合計は720億ドル(約10兆3000億円)を超え、平均すると1クラブあたり24億ドル(約3430億円)で、前年の22億6000万ドル(約3230億円)から5%増となった。内訳は、プレミアリーグが12クラブ、イタリアのセリエAが4クラブ、スペインのラ・リーガが3クラブ、ドイツのブンデスリーガが2クラブ、フランスのリーグ・アンが1クラブだった。さらに米国のメジャーリーグサッカー(MLS)からも8クラブがランク入りし、その中で最も評価額が高いクラブは、15位のロサンゼルスFCで12億5000万ドル(約1790億円)となっている。

欧州のクラブは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)といった大陸選手権大会における巨額の賞金からも恩恵を受けている。たとえば、レアル・マドリードは昨シーズンのCLでの優勝で1億5400万ドル(約220億円)の賞金を手にしており、これが収益増に寄与した。

評価額が2位のマンチェスター・ユナイテッドは、世界中に広がる巨大なファンベースや強力なブランドによっても収益を確保している。レアル・マドリードも同様に、世界的な人気と巨額のスポンサーシップ契約から収益を上げており、ホームスタジアムの「サンティアゴ・ベルナベウ」を約19億ドル(約2710億円)をかけて改修したことで、チケット収入などの収益増も期待されている。

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編集=上田裕資

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