「世界で最も幸せな都市」はコペンハーゲン
この調査では、幸福度を基に世界の都市を3つの異なるグループに分類している。最も幸せな「ゴールド」に分類されたのは31都市だ。これらの都市には測定可能な指標があり、その数値は世界の他の都市との比較基準となる。
パリ、ベルリン、ニューヨーク、バルセロナ、ダブリン、ロンドンなど、これらゴールドに分類された都市の多くは、世界中から多数の旅行者を集める人気観光地でもある。また、ダブリン、ブリュッセル、コペンハーゲンなどは、ワークライフバランスが優れた都市として知られている。
ゴールドに分類された31都市の多くは北欧諸国にあり、これらの国々は、住民の自己申告による幸福度が高い国のランキングでも常連となっている。英オックスフォード大学らが先に発表した「世界で最も幸せな国」ランキングでも、今回の調査で上位に入った都市を持つ国々が登場している。同ランキングで首位に立ったフィンランドの首都ヘルシンキは、今回のランキングで14位に入った。世界で2番目に幸せな国デンマークの首都コペンハーゲンは、今回のランキングで1位の座を獲得した。そのほか、北欧からはデンマークのオーフス(4位)、スウェーデンのストックホルム(7位)、オランダのロッテルダム(10位)、アイスランドのレイキャビク(27位)などがゴールドランクの都市に分類された。
住民が幸福な都市は旅行先としても人気
今回のランキングで上位に入った都市は、旅行者として訪れるのにも最適な場所であることが多い。世界で2番目に幸福な都市に選ばれたチューリヒは、ル・コルビュジエやサンティアゴ・カラトラバによる建築など、進歩的な文化で愛されている。4位のアントワープは、近隣のパリの混雑を避けるために旅行者が向かう場所だ。パリも同ランキングの13位に入っている。フランスは依然として世界で最も多くの観光客を集める国だ。16位に入ったベルリンはナイトライフの充実度で知られ、暮らしやすさでも高く評価されている。
世界で最も幸福な都市は、単に暮らすだけの場所ではない。旅行者を引きつけ、喜びを与える目的地でもあるのだ。住民の幸せや持続可能性、包括性に重点を置くこれらの都市は、幸福度を測る基準を設定するとともに、旅行者にとっては忘れられない旅の思い出を提供している。


