世界中を熱狂させた、Netflix(ネットフリックス)の大ヒットシリーズ『アドレセンス』は今、エミー賞にノミネートされるかどうかに注目が集まっている。
本作品は、13歳の息子が同級生殺しの嫌疑をかけられたことで生活が一変した、英国北部に住むある一家の物語だ。本作の特徴は、エピソード風の脚本、演技、サウンド、そして長回しのワンカット撮影がいずれも卓越したレベルで表現されている点である。
スティーヴン・グレアム、アシュリー・ウォルターズ、エリン・ドハティなどの俳優陣に加えて、本作で印象的なデビューを飾った新人俳優のオーウェン・クーパーが出演する『アドレセンス』は、単なるエンターテインメントとしてのドラマというレベルをはるかに超えている。その視聴回数は全世界で1億4000万回を超え、Netflixの歴代シリーズの中でも3番目に多く視聴された作品となった。
米国時間5月27日の夜、Netflixのイベント『FYSEE』での上映とQ&Aディスカッションに合わせ、カリフォルニア州ノースハリウッドにあるTelevision Academyの建物に、『アドレセンス』のキャストとスタッフが集結した。お祭り騒ぎが始まる前に、私は『アドレセンス』のクリエーター達に対し、シリーズにおける彼らの献身的な仕事、そして、彼らの卓越した作品がなぜ今年、これほどまでにユニークな形で、世界中の視聴者に影響を与えたのかについて、彼らに話を聞いた。
『アドレセンス』で主人公の父親エディ・ミラー役を演じ、共同クリエイター、脚本家、製作総指揮も務めるグレアムは、「重要な要素として考えられるのは、この作品は、真実、正直さ、誠実さ、そして何より愛情を大事にして作られたものであることです。テーマとしては重い作品ではありますが、私たちはこの作品をとても楽しみながら作りました。ただ、こうしたまるで津波のような成功は予想していませんでした。この作品は英国で作られた小さな口語的なドラマで、私たちはそれを作るのが大好きでした。そして、その作品を世の中に放り投げてみて、何が起こるか見てみることにしたのです」と語る。



