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2025.05.30 12:30

国外に移住する米国人が増加、「学生ビザ」で夢を実現する中高年層も

フランスの首都パリにあるソルボンヌ大学(Alexandre Rotenberg / Shutterstock.com)

留学前に知っておくべきこと

留学を通じた長期移住を検討したい人のために、留意すべき点を挙げておこう。

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在留資格と市民権取得の道は異なる

各国の規則をよく確認しておこう。サンチェスは、学生ビザは海外での新生活を開始するのに素晴らしい手段になり得るが、一部の国では学生ビザの滞在期間は、永住権や市民権の取得に必要な期間には計上されないため、長期的に考えることが必要だと指摘している。とはいえ、学生ビザで直ちに居住権が与えられるわけではないが、国によっては留学後に就労ビザや居住許可に変更できる場合もあるため、学生ビザは移住の足がかりとなる可能性がある。

学生ビザの要件は国によって異なる

一部の国では年齢制限や資金証明の要件があるため、事前に調査しておく必要がある。

登録は合法的でなければならない

政府公認の大学などの教育機関に入学し、全課程を履修する必要がある場合がほとんどだ。

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財政的な考慮

多くの欧州諸国の教育費は手頃だが、学生ビザを取得するには経済的に自立していることを証明する必要がある。

居住権または市民権を取得するために最適な留学先は

ビザ制度が学生に優しく、居住権の取得が容易な国を以下に紹介しよう。

イタリア

イタリアは長期滞在につながる学生ビザを提供しており、国立大学の学費が手頃だ。学費は教育機関やコース、学生の家族の収入状況によって異なる。同国には、ボローニャ大学、ローマ大学サピエンツァ校、パドバ大学、ボッコーニ大学、ミラノ工科大学などがあり、エングルハートは国立と私立の教育機関を組み合わせて履修することを推奨している。

フランス

フランスの国立大学も授業料が手頃なことで知られている。エングルハートは、パリ・サクレ大学、オルレアン大学、エクス・マルセイユ大学、モンペリエ大学、パリ大学などを推奨している。もう1つの特典として、フランスでは卒業後の就職など特定の基準を満たした学生に長期滞在許可を与えている。

ポルトガル

ポルトガルは手頃な生活費と在留外国人のつながりが深いことで知られており、後に就労ビザに移行する学生に居住許可を与えている。同国の有名大学には、リスボン大学やコインブラ大学などがある。

スペイン

欧州連合(EU)圏外の学生が学業終了後も滞在できるよう、就学後に就労許可を申請することができる。バルセロナ大学やマドリード自治大学などが留学先として人気だ。

ドイツ

ドイツの国立大学は学費が無料のため、留学生にとって予算に優しい選択肢となっている。傑出した教育機関としては、ミュンヘン・ルートビッヒ・マクシミリアン大学、ハイデルベルク大学、ミュンヘン工科大学などがある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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