欧州

2025.05.30 09:00

AI制御でシャヘドを撃ち落とす「ロボット歩哨」、ウクライナが導入へ

ウクライナ南部オデーサで2025年5月26日、ロシアのドローン(無人機)攻撃で破壊された住宅を見つめる男性(Ukrinform/NurPhoto via Getty Images)

ウクライナ南部オデーサで2025年5月26日、ロシアのドローン(無人機)攻撃で破壊された住宅を見つめる男性(Ukrinform/NurPhoto via Getty Images)

ロシアはウクライナに対するドローン(無人機)攻撃を容赦なく激化させており、先週末から今週初めにかけてシャヘド型自爆ドローンの飛来数は2夜連続で過去最多を更新した。これまで、ウクライナはこの猛攻による最悪の事態をなんとか防いでいるものの、防空体制はますます逼迫している。こうしたなか、ウクライナのゼレンスキー大統領が設立した公式の資金調達プラットフォーム「ユナイテッド24」は、ドローンを自動で撃墜する回転銃塔を購入するための資金を募っている。

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このレーダー誘導式兵器は人間の介入なしで機能し、今回の募金活動では10基の調達のために150万ドル(約2億2000万円)を集めることが目標とされている。10基あれば小規模な都市1つをカバーできる。新たな迎撃システム、その名も「スカイ・センチネル(空の歩哨)」は、ドローンを阻止し、命を守ってくれることになるはずだ。

エスカレートするドローン攻撃

ウクライナ空軍の報告によると、5月25〜26日の夜、ウクライナ各地に飛来したドローンは計355機に達した。これは、2024年の1カ月に飛来したドローンの合計数にほぼ匹敵する多さだ。

イランの設計をもとにロシアで生産されているシャヘドは、シンプルで低コストなドローンだ。ロシアは生産数を増やしており、ウクライナの都市を襲撃させて国民の戦意をくじこうとしている。以前のシャヘドが変電所のようなインフラの破壊に最適化された弾頭を搭載していたのに対して、最近のモデルは破片弾頭やクラスター弾頭を搭載している。民間人の死傷者を最大化することを狙った意図的な試みだ。

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少し前まで、ウクライナは飛来するドローンの95%超を落としていたが、4月にはその割合が84%に下がった。迎撃率の低下に加え、飛来数自体も増加しているため、ドローンが集合住宅などに直撃するケースが急増している。

ウクライナの情報筋によれば、ここへきてドローンの突破率が高まったのは、以前と比べてより狭いエリアに対してより多くのドローンが送り込まれ、飛行する高度も高くなっているからだという。今週には、高度が4300mに達したドローンの報告例もある。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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