北米

2025.05.29 10:00

グーグル共同創業者セルゲイ・ブリン、1000億円相当の株式を医療関連に寄付

セルゲイ・ブリン(Lionel Hahn/Getty Images)

セルゲイ・ブリン(Lionel Hahn/Getty Images)

米グーグル共同創業者のセルゲイ・ブリンは先週、約7億ドル(約1010億円)相当のアルファベット株を寄付した。ブリンのファミリーオフィスの担当者によると、これらの株式は3つの非営利団体に分配されており、全体の約80%にあたる約5億5000万ドル(約790億円)相当が、ブリンが4年前に設立した非営利団体の「Catalyst4(カタリスト4)」に寄付された。 また、残りの約1億ドル(約140億円)相当は「セルゲイ・ブリン・ファミリー財団」に、約5000万ドル相当(約70億円)がパーキンソン病の研究と治療を支援する「マイケル・J・フォックス財団」に寄付された。

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現在51歳のブリンは、推定1370億ドル(約19兆7000億円)の資産を保有する世界で8番目に裕福な人物となっている。彼は、これまで個人としては最大規模の15億ドル(約2160億円)以上をパーキンソン病の研究に寄付している。ブリンは、この病気を患っていた母親を昨年亡くしており、彼自身もこの病気の発症リスクが高い遺伝子を有している。彼はまた、双極性障害や自閉症の治療の研究にも多額の寄付を行っていることをフォーブスは2月に報じていた。

ブリンのチームは、これらの分野の研究を支援するための包括的な組織である「CNSクエスト」を設立した(CNSは中枢神経系を意味する)。ブリンがカタリスト4に寄付した株式の多くはCNSの活動を支えることになると、ブリンの広報担当者は説明した。

ブリンは、フォーブスへの書簡の中で「パーキンソン病から始まったこの慈善活動は、私にとって非常に個人的なものだ。私自身もパーキンソン病の原因遺伝子のひとつであるLRRK2遺伝子に、G2019Sと呼ばれる遺伝子変異を持っている」と述べている。彼は、私生活を公にしないことで知られるが、CNSクエストが支援の対象とする3つの疾患は、いずれも彼の家族に影響を及ぼしてきた。

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彼がカタリスト4への寄付を増やしたことは、彼の寄付戦略の大きな転換を示すものかもしれない。この組織は、政府へのロビー活動や営利企業の所有が可能な「501(c)(4)」に区分される非営利団体だ。

カタリスト4の規模は、ブリンが10年以上前に設立した、より伝統的なNPOであるセルゲイ・ブリン・ファミリー財団と比べるとまだ小さいが、彼は近年、ファミリー財団よりもカタリスト4への寄付を増やしている。ファミリー財団は気候変動や教育関連の支援も行っており、2023年末時点の資産は40億ドル(約5760億円)に達していた。

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編集=上田裕資

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