ブリンはカタリスト4の活動を通じて、基礎研究と将来的な治療や療法の両方に資金を提供したいと考えている。後者は多くの場合、営利企業が担う領域だ。CNSクエストの取り組みを主導する分子医学博士のエケミニ・ライリーは、「他の取り組みを通じてわかったのは、サイエンスと臨床の両分野を並行して支援し、それらの間にフィードバックループを設けることが非常に重要だということだ」とフォーブスに語っていた。
6億ドル以上を製薬関連に投資
カタリスト4は実際、製薬関連の企業への投資も行っており、ブリンはこれまでに6億ドル(約860億円)以上を、営利的な治療やソリューションを開発するスタートアップやベンチャーキャピタルに投じてきた。この額は、2024年だけで4億ドル(約580億円)にのぼっていた。
税務申告によれば、カタリスト4は脳疾患や自閉症の治療を開発するバイオ医薬品企業MapLight(マップライト)の過半数株式を保有している。同社は現在、自閉症患者の「社会的コミュニケーションの障害」に対処する薬の第2相臨床試験への被験者の登録を進めている。
さらに2月にカタリスト4は、他社の薬剤開発のために、組織切片の遺伝子活動を立体的に可視化するテクノロジーを提供するStellaromics(ステラロミックス)の8000万ドル(約120億円)の資金調達ラウンドを主導した。これらの投資から得た利益は、すべて非営利活動に再投資される必要がある。カタリスト4は一部の投資先に対して、出資額の25%程度を「フィランソロピック・ダラー(慈善目的の資金)」として追加提供しているという。
今回の新たな寄付がCNSクエストやカタリスト4の目標にどう活用されるかは、まだ明らかになっていない。ただし、トランプ政権が医学研究や臨床試験の予算を削減し続けている状況下で、このような取り組みの重要性がますます高まることは明らかだ。


