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2025.06.02 09:15

AI就活もスキルのひとつか 企業の9割「対策なし」の本音

生成AIが日進月歩の勢いで進化し続け、さまざまな活用方法が編み出されている。すでにアーリーアダプターから一般層にまで浸透してきており、いかに生成AIを活用していけるかが、これからの時代生き抜く鍵になることは間違いない。

そんな生成AIについて、就活サービスのOfferBoxが、新卒の学生や企業における活用調査を行い、結果を公開している。

それによると、今までにChatGPTなどの生成AIを活用したことがあると回答した学生は、25年卒は60.5%だったのが、26年卒は86.9%まで上昇している。

実際、どのような場面で活用しているのか問うたところ、「就職活動」が63.0%でもっとも多く、「大学の授業や課題/研究におけるアイデア出し」が50.5%、「趣味」が48.7%と続いている。いずれも、25年卒より26年卒のほうが伸びているが、「大学の授業や課題/研究における論文制作」は29.4%と25年卒よりわずか1.6ポイントの上昇にとどまっており、アイデア出しや校正に使うのはいいが、成果物を作らせることには慎重であるようだ。

就職活動で活用したと回答した人は、どのような場面で活用したのか問うたところ、「エントリーシートや履歴書の添削」が76.3%でトップ。これは25年卒より2.8%ポイントの上昇と、活用方法としては大きくかわっていない。ただ、「エントリーシートや履歴書の作成」は45.5%と25年卒より1.6ポイント下がり、「面談・面接対策」の48.1%、「自己分析」の46.4%より下回った。やはり成果物に対しての利用は慎重になりつつ、新たな活用方法を見出していることがわかる。

より具体的に、エントリーシートや履歴書のどの項目で生成AIを活用したか問うたところ、「志望動機」が88.6%でトップ、「自己PR」が86.4%、「学生時代に力を入れたこと」が79.3%となっている。いずれも25年卒より伸びており、良い印象を与える文面を作るのに頼っていることが伺える。

今後も生成AIを活用したいかの問いには、「とても活用したい」「活用したい」が84.4%となっており、否定的な意見は25年卒よりも減っている。

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文=飯島範久

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