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2025.05.27 10:30

マイクロクレデンシャルの取得で収入が最大「15%アップ」、最新調査

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マイクロクレデンシャルがもつ採用面でのメリット

給与面だけでなく、マイクロクレデンシャルは採用面での可能性を大きく高めるものだ。Courseraのレポートによると、96%の企業がマイクロクレデンシャルによって候補者の職務経歴書がより強化されると答えており、85%の企業が、マイクロクレデンシャルを持つ候補者を優先的に採用する可能性が高いと回答している。

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この採用の優位性は実際の雇用の現場にも反映されており、87%の企業が、過去1年間にマイクロクレデンシャルを持つ候補者を少なくとも1人採用したと報告している。求職者にとって、これは競争が激しい雇用市場における明確な競合優位性を意味する。

最も高いリターンをもたらすマイクロクレデンシャル

どんなマイクロクレデンシャルも収入アップの可能性を高めてくれるが、その中でも特定のマイクロクレデンシャルはすばらしいリターンをもたらす。テック業界を対象とした調査から、どのマイクロクレデンシャルが最も高いリターンをもたらすか、という点についての洞察を得ることができる。

・クラウドコンピューティングに関する資格:特に、アマゾンウェブサービス(AWS)、Microsoft Azure、Kubernetesに関する資格は、最も高いリターンをもたらす。AWSの認定を受けたプロフェッショナルは、Courseraのレポートで示された通り、最大15〜20%の収入アップが見込める。

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・サイバーセキュリティに関する資格:CISSP認定資格は、最大20%の昇給につながり、資格拾得者の年収は11万4000ドル(約1628万円)から15万ドル(約2100万円)とされている。

・生成AIに関する資格:生成AIに関するマイクロクレデンシャルは特に価値が高いと近年見られており、Courseraのレポートでは、企業がそうした資格を持つ候補者に対して、標準的な10~15%の収入増よりもさらに高いプレミアムを提供していることが示されている。

より価値の高いマイクロクレデンシャル

しかし、すべてのマイクロクレデンシャルが同様の価値を提供するわけではない。Courseraのレポートでは、単位認定されたマイクロクレデンシャルと、そうでないものとの決定的な違いが強調されており、企業は一貫して、単位認定されたものに対してより高いプレミアムを提示しているという。

この傾向は教育の現場にも及んでいる。高等教育界をリードする教育機関は、マイクロクレデンシャルを提供するプログラムとそうでないプログラムでの登録数の差は2倍以上であり、そうしたプログラムが単位を認定する場合には、その差はさらに広がると報告している。そのため、マイクロクレデンシャルを選択する際には、可能な限り教育機関から単位が認定されるものを選ぶのが良いだろう。そうしたプログラムを修了することで収入アップの可能性をさらに高められるだけでなく、将来的な継続学習に対する柔軟性も確保できる。

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翻訳=江津拓哉

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