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2025.05.26 12:30

アップルの元デザイン責任者ジョニー・アイブ、OpenAIとの取り引きでビリオネアへ

ジョニー・アイブとアップルのティム・クックCEO、2019年撮影(Justin Sullivan/Getty Images)

アイブは、その後の約30年にわたり、アップルで複数のデザイン部門の役職を歴任し、最終的には2015年から2019年にかけて最高デザイン責任者(CDO)を務めた。この間に彼は、iMacやiPhone、iPad、Apple Watch、MacBook、そしてそれぞれにインストールされるOSのユーザーインターフェースの設計に携わった。

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アップルから巨額の報酬パッケージを受け取ったアイブは、2012年にサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを望むウィリス・ポーク設計の邸宅を1700万ドル(約24億2000万円)で購入し、現在も所有している。

アイブは2019年にアップルを退社し、自身の会社であるLoveFromを設立した(この社名は、スティーブ・ジョブズとの会話に由来するものだとされている)。しかし、その後もアイブとアップルとの関係は続き、2022年までに1億ドル規模の複数年契約でデザイン業務を請け負っていたとニューヨーク・タイムズは報じている。

LoveFromはまた、Airbnbやフェラーリといった著名クライアントのデザインも手がけ、ビリオネアのレモ・ルッフィーニ率いる衣料ブランド「モンクレール」のために2000ドル(約28万5000円)超のジャケットシリーズのデザインを手がけている。

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アイブは、その当時からサンフランシスコ地域で不動産の買収にも乗り出し、個人およびLoveFrom関連の法人を通じて物件を取得していた。彼は、2020年から2024年にかけて、商業不動産に約1億5000万ドル(約213億円)を投じ、昨年はかつてフランシス・フォード・コッポラが所有していたことで知られるサンフランシスコの著名な劇場の「リトル・フォックス・シアター」を6000万ドル(約85億4000万円)で購入した。アイブは、この劇場があるジャクソン・スクエア地区で複数の不動産を所有しており、この地区のクリエイティブ活動の拠点としての役割を強化しているとされる。

アイブのデザインスタジオであるLoveFromは、合併完了後も独立した事業体として運営され、OpenAI傘下となるioのチームのために契約ベースで業務を請け負うとされる。「OpenAIは今後、LoveFromの主要クライアントとなり、LoveFromは新規のクライアントの受け入れを行わない方針だ」と、事情に詳しい人物は説明した。

この人物によると、この提携関係は、「LoveFromがデザインを担い、ioおよびOpenAIがエンジニアリングを担う」という役割分担になるという。

なお、アイブはOpenAIに正式に参加する予定はなく、LoveFromの内部からクリエイティブおよびデザイン面を率いていく計画だという。彼は、動画の中で楽観に満ちたトーンでこう語っている。「私たちは、より良い自分を生み出すための次世代のテクノロジーの誕生の瞬間に立ち会おうとしている。間違いなくそれが起こることを確信している」

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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