リーダーシップ

2025.05.27 09:30

「無駄な会議」ゼロへ―「意図ある会議」と透明性を導くリーダーへの指針

Diego Cervo / Shutterstock

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透明性にこだわりを持つ企業は、往々にして「オープンドア・ポリシー」を掲げる。この方針は、社員とチームメンバーに上層部への全面的なアクセスを認め、いつでも好きなときに上司と話し合う機会を持てるというものだ。

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業務への関心が高いチームメンバーにとって、いつでも上司から説明を受けられることは素晴らしいサービスかもしれない。だが、その代償はどうだろう? 「いつでも相談できる」ような幹部社員や管理職は、誤った行動をしており、その悪影響は生産性が阻害されるだけにとどまらない。

この記事では、リーダー(と、おしゃべり好きなチームメンバー)が、コミュニケーションと意思決定をより良くマネージするための方法を紹介しよう。

オープンドア・ポリシーの本質的な問題は、アクセスの容易さではなく、構造の欠如にある。ビジネスにおいて上下関係の境界線があまりに不明瞭だと、リーダーは、過大な負担を抱えたり、都合よく利用されたり、感情的に疲弊したりすることがある。また、部下の方も集中できず、混乱し、どこに答えを求めればいいのか(そしてリーダーと話し合うことに何の意味があるのかすら)分からなくなりかねない。

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こうした状態を放置していると、オープンドア・ポリシーがむしろぎくしゃくした関係を生み、燃え尽きや、有害な職場カルチャーの蔓延につながりかねない。雇用状況や仕事そのものに危機感をもつ管理職にとって、非生産的で場当たり的なミーティングに代わる、より良い方法はほかにある。そうした方法は、とくに新人研修を終えたばかりの社員にとっても有益だ。

リーダーの意思決定と透明性を改善する方法

オープンドア・ポリシーは構造を欠いているために、以下ふたつの本質的な問題を引き起こす:

1. 情報の過負荷

2. 意思決定におけるバイアス

次ページ > ミーティングにおける情報の過負荷

翻訳=的場知之/ガリレオ

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