スポーツ

2025.05.29 11:15

SVリーグ112万人動員、大河正明チェアマンが付けた評価と世界への挑戦

最大障壁はプロ化への意識変革

一方、バレー界変革について「黒船」も「御旗」もない。2026-27シーズンからプロ化という方向性のみ合意形成されたものの、バスケ界のような変革への意識や危機感が共有されていない。逆に近年、W杯における男女代表の戦績、パリ五輪での活躍もあり「プロ化せずとも日本バレーは強い」と考える関係者も決して少なくない。この意識改革こそが最難関なのだとチェアマンが続ける。

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「これまでのコストセンターからプロフィットセンターへの変貌、つまりプロ化して稼いでいく覚悟を持てるかが重要。その意識改革は不可欠です。そのため、各クラブや親会社と何度も話し合いを重ねるしかありません。ビジネスとして捉え、プロ化を進めていく意識を醸成しながら、リーグを立ち上げるのは、非常に困難な道のりです。アマチュア、実業団チームであってもチケットを販売しています。観客からすれば、実業団であろうとプロであろうと関係ない。例えば5000円のチケットに見合う魅力があるかどうか。『ウチは事業化しません』と宣言するチームもありましたが、チケット代を頂いて試合を公開している以上、ファンに満足してもらう努力は不可欠。こうした意識を浸透させるのに1年半から2年かかり、ようやく『やらねばならない』という雰囲気が醸成できました。男子リーグが勢いよくスタートを切ったことも、女子リーグがそれに追いつこうとする機運を高めています」。

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