元ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニでさえ、オーガニックコーヒー「ルディ・コーヒー」を立ち上げている。ジュリアーニが自社広告の中で話すように、製品の購入が「真実、正義、そして米国の民主主義という我々の大義を支援することにつながる」というのだ。そして、カールソンのアルプである。アルプに政治的意図はないらしいが、彼は“自由人”のためのニコチン補給剤として売り込んでいる。「自由人には、ある種の精神的な軽やかさがある」と彼は語る。
「自由な人は恐れず、笑うことを厭わない。今の米国社会に蔓延する恐怖に衝撃を受けています。不安に満ちた国ですよ。『自分はクビになるのか? ソーシャルメディアで攻撃されるだろうか? 誰かがTikTokで私を人種差別主義者と呼ぶだろうか?』といった具合に。国全体に恐怖の霧が立ち込めています。今、その霧が晴れようとしているのです」
アルプのビジネス戦略について話すよう促すと、カールソンは「我々の戦略は、コロナ・ワクチンと同じように、力ずくで人々の口に入れることだ」と言い、パンデミックについて愚痴り始めた。長広舌が終わると、戦略そのものは単純であることを認めた。つまり、自分の動画配信プラットフォーム上で製品について語ることだ。選挙の夜にマール・ア・ラーゴから生放送された回は、彼がアルプを口にするところから始まるが、300万回も再生された。
これはすべて、カールソンのファン層にとって魅力的なものだ。彼のファン層は、MAGA支持者で男性が多く、ニコチンパウチに興味をもつ可能性が高い。カールソンは、アルプに米国企業に対する彼なりのアンチテーゼを込めたのだ。「私の文化とは何か? それは私が育った国で育まれたものだ」と彼は言い、別の議論を煽るかのように嘆き始めた。
「些細な悪癖を咎めることにいったい何の意味があるのです? 放っておいてほしいですね」
そう言うと、カールソンは用を足すために納屋を出ていった。トイレは室内にもあるが、彼は大自然を好む。「屋内で小便をしたことがない」と彼は言う。
「一度もない」
タッカー・カールソン◎米政治コメンテーター。ニコチンパウチ「Alp(アルプ)」、動画配信プラットフォーム「タッカー・カールソン・ネットワーク」の共同創業者。月10数本の2時間番組を配信し、数百万回の視聴回数を稼ぐ。本人によると、テレビ局時代と比べ収入は多い。「(テレビは)死にかけている」と彼は言う。「腐敗臭がしています」。


