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2025.05.28 08:15

米やお酒もクレカ不正利用の標的に 被害は夏に集中

gettyimages/sorrapong

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クレジットカード不正利用の実態が、大きく変わりつつある。EC向け不正検知サービスを手がけるかっこ株式会社(以下Cacco)が、実際に被害に遭ったネットショッピング利用者400人を対象に実施した調査によって、食品を含む生活品が不正利用の対象になりはじめていること、さらに夏季に被害が集中する傾向が浮かびあがった。

■調査概要
調査主体:かっこ株式会社
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:ネットショッピング利用者でクレジットカード不正利用被害にあったことがある全国の20歳以上 の男女400人
調査実施期間:2025年4月
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合あり。

食品の不正購入、背景に高級嗜好品や買い占めの影響か

不正利用の対象となった商品カテゴリでは、「家電・電子機器・パソコン」が最多だったが、次いで「食品・飲料・酒類」が高い割合を占めた。


[クレジットカード不正利用で購入された商品(複数回答)]

食品類は従来、保存性や換金性の低さから不正利用の対象としては少なかったが、近年は日本酒や国産ウイスキーなどの高級嗜好品が海外で需要があること、また2024年から続く米不足にともなう買い占めといった要因が影響しているとCaccoは分析している。

被害発生は7~9月が最多。その理由は

不正利用が発生した時期としては、「7月~9月」が最も多く、次いで「4月~6月」が続いた。


[不正利用の発生時期(複数回答)]

春から夏にかけての大型連休や夏休みなど、クレジットカードの利用が増える時期と重なることで、被害が発生しやすくなっていると考えられる。つまり活発化する消費に紛れ込むことで不正の発覚を紛らわているのだろう。

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文=福島はるみ

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