失われた巨鳥の、現代に残るレガシー
エレファントバードは現在、伝説や骨、そして時おり博物館に展示される卵の中でのみ生きている。
また、幻想的な物語にもインスピレーションを与えてきた。13世紀末に『東方見聞録』を書いた冒険家マルコ・ポーロは、マダガスカルに象を持ち上げることができる巨大な鳥がいると書いたが、これはエレファントバードの言い伝えが歪んで記憶されたものだろう。こうした話は、中東神話に登場する巨大な鳥「ロック鳥」の神話(複数のゾウやサイを巣のヒナに与えるため持ち去っていくぐらい大きく力が強いとされた)の誕生を刺激することになった。
科学者たちは今、エレファントバードの遺骸の研究を続けている。マダガスカルの先史時代の生態系と、人類による急激な環境変化がもたらした結果について、より深く理解するためだ。
エレファントバードの物語は、教訓になる。つまり最強の生物でさえも、生息地の破壊や乱獲の圧力に直面すれば、消え去る可能性があるのだ。
絶滅したとはいえ、これらの生き物には畏敬の念と驚きを禁じ得ない。エレファントバードの卵は、コレクターや研究者にとって垂涎の的だ。エレファントバードの骨は、古代の生物多様性に関する新たな洞察をもたらし続けている。
巨大で神秘的で、絶滅した彼らの姿は、島の生態系に生息する生命の脆弱さも私たちに思い起こさせる。島では進化がしばしば興味深い展開を見せるが、人間の存在に負けずに生存を続けることは困難であることも多いのだ。


