健康

2025.05.28 07:15

「風呂キャンセル」に待った 熱中症重症化は入浴頻度に関係か

GettyImages

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5月の時点で、すでに猛暑日を記録する地域が出るなど、全国的に気温上昇傾向にある今日この頃。これから、熱中症や夏バテといった身体的な悩みと戦うことになりそうだ。

そんな熱中症や夏バテに対し、継続的な入浴習慣が重症化を予防する可能性があると、バスクリンの調査でわかった。

それによると、6月以降の入浴頻度と熱中症の重症度の関連について、入浴の実施頻度が月3回以下の人は、週7回以上の人と比較して、熱中症の重症化と有意に関連するとしている。

こうした傾向の理由としては、「運動習慣のない方や普段からシャワー浴の方は、汗をかく習慣が乏しいため、高温多湿環境下で体に熱が発生した際、体温調節がうまく働かず、熱中症の発生リスクが高まることが考えられる」としている。

また、夏バテに対しても、重い症状になる人は、入浴の実施頻度が月3回以下の方が週7回以上の入浴頻度より高く、入浴習慣がある方がリスクを低減する傾向にある。その理由としては「夏バテは、クーラーの効いた部屋と屋外の移動などにより、自律神経が乱れることが原因の一つだと考えられています。良質な睡眠で抵抗力を高めることが夏バテの予防につながります」とのことだ。

夏の暑さに負けないためには、発汗する身体づくりが重要で、ランニングやウォーキングをすることがいいとされているが、運動しない人でも、41度のお風呂に約10分間浸かることを2週間続けることで、汗のかける身体になると、バスクリンでは推奨している。

夏バテ予防も、寝る90分前に39度のお風呂へ10分浸かると、自律神経が整い、心身リラックスして安眠できるとした。

最近は、「風呂キャンセル界隈」という言葉が流行ったり「シャワーは浴びるが浴槽に浸からない」という人も少なくなく、浴槽はいらないという人たちも出てきている。特に、夏場は暑いので、浴槽に浸かりたくないという気持ちは筆者もわかる。普段からウォーキングや運動する習慣のある人なら、汗をかいてシャワーでスッキリするのもいいが、あまり運動しないで、面倒だからシャワーで済ましているのであれば、夏バテや熱中症のリスクを低減するためにも、入浴習慣を身に着けたほうがよさそうだ。

出典:バスクリン「バスライフ実態調査」より

文=飯島範久

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