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2025.05.22 11:30

富豪が多い「世界で最も裕福な都市」ランキング2025年版、東京が2年連続3位

東京の夜景(Shutterstock.com)

富の成長が最も速い都市は

2014~24年の10年間におけるミリオネア人口の増加率をみると、98%増のサンフランシスコ・ベイエリアは意外にも「世界で最も急成長している富の中心地」ではない。資産蓄積率が最も高かったのは中国・深圳で、ミリオネアは5万800人ながら142%増を記録し、裕福な都市のランキングで28位に浮上した。中国からは、杭州も増加率108%(3万2300人)で35位にランクインした。

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世界で最も裕福な上位50都市のうち、昨年から最も順位を上げたのは中東のドバイ(21位から18位に浮上)で、8万1200人のミリオネア(うちセンティミリオネア237人、ビリオネア20人)が住んでいる。一方、韓国・ソウルはミリオネアが17%増加したにもかかわらず、昨年の19位から24位に後退し、最も順位を落とした都市となった。

アラブ首長国連邦のドバイ(Shutterstock.com)
アラブ首長国連邦のドバイ(Shutterstock.com)

米国にはベイエリア以外にも富の成長が急速な都市がいくつかある。この10年間でミリオネア人口が倍増したのはアリゾナ州スコッツデール(125%増)とフロリダ州ウェストパームビーチ(112%増)だが、いずれも最も裕福な50都市には入っていない。また、フロリダ州の税率の低さの恩恵を享受しているマイアミ(94%増)、首都ワシントン(92%増)、「シリコンヒルズ」の異名をとるテキサス州オースティン(90%増)でも急激に富の蓄積が進んでおり、こちらはすべてトップ50入りしている。

ニュー・ワールド・ウェルスのリサーチ責任者アンドリュー・アモイルズの説明によれば、これらの都市の多くはミリオネアの移住先として人気が高いか、新興のテクノロジーハブだ。「アジア最大のテックハブである深圳は、世界的テック大手のファーウェイ、テンセント、BYD、DJI、ZTEの拠点都市であり、この20年間に特に力強い富の成長をみせている。今や間違いなくコンピューターハードウェア、電気自動車、Wi-Fiドングル、携帯電話、ドローン、5G、エネルギーユニット、エレクトロニクスなどの主要テック分野で世界をリードする都市だ」

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世界で最も高価な都市

世界で最も高価な都市」として不動の地位を築いているのは、地中海沿岸の都市国家モナコである。富裕層や著名人が多く住むことで有名で、平均資産は2000万ドル(約28億7600万円)を超え、住民の実に約4割がミリオネアだ。1平米あたり3万8800ドル(約560万円)を超える高級住宅が一般的なことからも、この街に住めるのは超富裕層だけであることがよくわかる。

今年の「世界で最も高価な都市」ランキングには、フランスから6都市(パリ、サンジャンカップフェラ、ニース、カンヌ、アンティーブ、エズ)が入った。続いて多かったのは米国で、一等地の平均価格が1平米あたり2万7500ドル(約400万円)のニューヨークが2位に入ったほか、ロサンゼルス、パームビーチ、マイアミビーチもリストに名を連ねた。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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