経済

2025.06.01 15:15

「ふるさと納税1兆円時代」にビリオネアたちは? 最高額3億円、返礼品は『9千万円の別荘』

Getty Images(写真はイメージ)

GCF、災害支援—返礼品以外の使い道を提案

実際、ふるさとチョイスのサイトを見ると気付くのが、返礼品以外の品目の多彩さだ。同サイトでは、地場産に特化した返礼品やチョイス限定品など返礼品の豊富さはもちろんのこと、地域課題の解決や地域の持続可能性につながるような多数の寄付の選択肢を用意している。

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「使い道をさがす」をクリックすると、自然保護、子ども、伝統を守るなどカテゴリや災害支援など様々な使い道が表示される
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寄付額日本一は「肉と焼酎のまち」宮崎県都城市

例えば北海道大樹町。「ロケットのまち」として知られる同町は、宇宙を核にしたまちづくりを推進している。日本の次の成長産業と言われる宇宙産業をまちの産業に成長させるため、インターステラテクノロジーズによる超小型人工衛星を打ち上げるロケット「ZERO」開発を応援するGCFプロジェクトを実施。計8回立ち上げ、寄付を研究開発、設備投資、材料費、人材採用に活用している。

かたや南に飛んで宮崎県都城市は「肉と焼酎のまち」として大々的にプロモーションを展開。ふるさと納税黎明期から肉と焼酎を推し、今では寄付額日本一となり、肉と焼酎以外の事業者が出す品にも寄付が波及している。当初、自治体の公平性に対して、地元からは、肉や焼酎の事業者に寄った運用ではないかという懸念も示されていたが、「まずは町全体が有名になり、他の事業者にも水平展開する」と説得。「事業成功には、地元住民に対する公平性をどう説得するかが肝」というが、その裏にある自治体の首長や担当者の熱量が欠かせない。

ふるさとチョイスでは、寄付額の大小や話題性だけにとどまらない事例に光を当てるべく2014年から「ふるさとチョイスアワード」を設立。お礼の品の背景にある生産者や自治体職員の情熱や努力を可視化し、地域課題に真摯に向き合い、創造的な取り組みで地域を活性化させた事例を表彰している。

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「横のつながりを創造し、さらに勉強会実施時に懇親会を開くなど自治体同士を積極的につなぐよう心がけた。職員さん自身が切磋琢磨し、積極的な寄付募集や共感醸成を行ったことが初期の普及に繋がった」とトラストバンク執行役員でアワード実行委員長の宗形深氏は振り返る。

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