除雪車マネージャーの見分け方
子どもの生活から障害をできるだけ取り除き、失敗を回避して成功させようとする親は米国では「除雪車ペアレント(Snow Plow Parent)」と呼ばれており、除雪車マネージャーはそれに似ている。結果として、部下の成長の目を摘んでしまう。こうしたマネージャーは完全主義者の傾向があり、部下の成功を、自分自身を反映したものだと捉えている。そして、完璧な結果を求めて常に目を光らせる。
除雪車マネージャーは、部下の成果に達成感を覚え、自分のキャリアの成功と自尊心を、部下の成功によって測る──そして、失敗を考えると不安になってしまう。そのため、部下ができる仕事まで、自分でやってしまうことになる。障害を取り除いてやり、問題を解決してやって、部下の仕事ぶりを逐一監視して、確実に成功させたいのだ。
「上司が、重要な仕事をめったに任せてくれず、大きな重要プロジェクトは自分で対処して、小さな管理業務ばかりチームに回してくる。こういう上司は除雪車マネージャーかもしれない」とワイスハウプトは話す。「会議では、上司が話し合いを支配して、チームの意見や提案を、自分の解決策で上書きしてくることが多い。除雪車マネージャーがしばしば、部下に対して、情報を常に上げてくるように要求するのは、チームの能力を信頼していないことの表れだ。ほかに、『これは私がやっておく』『私がやった方が早い』が口癖のようになる。最も顕著なのは、彼らの仕事に対する熱心さにもかかわらず、チーム内の能力向上がやがて頭打ちになる点だ」。
自分が除雪車マネージャーになっていたら
自分自身が完璧主義の除雪車マネージャーになってしまっている場合、やり方を変えるには、まずは、部下がもたらす価値を認識して、忘れないようにすることだ。部下のスキルと才能を信じよう。部下に対して、模索や失敗、自己修正の自由を与えて、部下が成長できるようにしよう。
部下が転ばないようにするのは、杖が成長の妨げになるのに似ていると認めよう──これによって、自分の脚で立てなくしてしまうおそれがある。部下のつまずきは避けられないという事実に慣れよう。間違えることは、キャリアの失敗ではなく、成長と軌道修正のチャンスだと考えるようにしよう。
自分自身の価値を、部下とは切り離して考えるようにしよう。雪かきは、通りの自分の側だけにして、部下の側は部下に任せよう。うまくいかないかもしれないことをいつまでも心配するのはやめて、リスクを嫌うだけのマネジメントを控えよう。
強力なマネージャーは、チームが直面するすべての問題について、細部に干渉するようなことはしないものだ。現場に立つのは大切なことだが、そこでは、メンバーが自分で判断して仕事の中で成長できるように、サポートに回り、十分な自由の確保に努めよう。強力なマネージャーは、誠実で信頼できる人物だ。彼らは、メンバーに任せて責任を持たせると、互いに信頼と敬意が生まれることをよく理解している。


