欧州

2025.05.20 10:00

ロシアがドローン用簡易散弾銃キットを開発 難題の「反動」をシンプルに解決

ロシアが開発した簡易式散弾銃キットを中国DJI製「Mavic 3」ドローン(無人機)に装着する様子とされる映像(Xに投稿された動画より)

実際、ウクライナ軍で戦うカナダ人の迎撃ドローン操縦士、コールサイン「ミャスニク(屠殺人)」らは、ロシア軍の偵察ドローンやランセット自爆ドローンを撃墜するのに、大型弾薬を搭載したドローンを使用しているらしい。

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KB ATL社は散弾銃のアタッチメントを市販しておらず、動画の元の出所も不明だ。雪が積もっている場面からすると、一部の映像は最近のものではないのだろう。一方で、ロシア側がドローン用の散弾銃装置を組み立てていることを示す画像もあり、こうした装備がすでに広く使われていることをうかがわせる。

ドローン同士の空中戦

多くの観察者が言っているように、ウクライナでのドローンの進化は、第一次世界大戦時の有人航空機と似たような道筋をたどっている。第一次大戦の航空戦では当初、単純な複葉機が偵察目的で使用されていた。その後、航空機は爆撃に転用され、続いて敵機の撃墜用にも投入されるようになった。最終的に、航空機同士の空中戦(ドッグファイト)も繰り広げられるようになった。

それに従えば、今後は武装したドローン同士が遭遇し、空中戦を行うことがさらに増えていくと予想される。爆撃機型ドローンは戦闘機型ドローンの護衛が必要になるか、あるいは防御用の兵器をみずから装備することになるだろう。FPVドローンは、積載能力が大きいタイプは散弾銃の銃身をさらに多く搭載できるだろうし、散弾銃と擲弾を両方装備する戦闘爆撃機型が登場する可能性も十分ある。ドローンが放つ散弾銃は近距離の地上目標に対しても有効かもしれない。地上に対ドローンのネットが張られていても、弾は突き抜けて攻撃できる可能性がある。

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将来のドローン対ドローンの戦闘で最も重要な役割を果たすのはソフトウェアになりそうだが、安価で入手しやすいハードウェアが必要なのも確かだ。ロシアの動画が示しているように、ドローンに次の進化の段階をもたらすのはおそらく大手の航空宇宙企業ではなく、既存のドローンメーカーですらないと思われる。戦場の作業所や、一般のガレージで技術をいじるような人たちが、試行錯誤を重ね、改良していくことになるかもしれない。

Royは「多少のスキルと散弾実包がある人なら誰でも市販のドローンを武器に改造できる」と指摘している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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