マーケティング

2025.05.26 07:15

α世代の購買スイッチを探る Z世代との違いとは

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最近の商品開発やサービス運営において、Z世代に配慮して企画することが少なくないと思うが、その次の世代であるα世代(2010~2024年ごろに生まれた世代)にも、配慮する時代になってきている。On'yomiが運営するα世代ラボでは、α世代(小学校1年生~中学校3年生)とその親600名を対象に『購買・消費傾向調査』を実施。その結果を公開している。

それによると、まずこの調査では、自分が

リーダー型:リーダーシップをもって自分から発言や発信をしたり、新しい挑戦をしたいタイプ
フォロー型:自分から発言や発信をするよりも周りをサポートし、安定した環境にいたいタイプ

の2つのどちらのタイプか聞いており、その割合は、リーダー型が29%となり、フォロー型が大半を占めている。この2つに分けて分析することで、世代内の多様な行動様式とその相互関係を明らかにするとしている。

そうしたうえで、α世代のスマホ・タブレットの仕様状況として、「自分のものを持っている」と52%が回答。「学校で配布されたもの」が27%おり、「使用していない」はわずか14%にとどまった。

これをリーダー型とフォロー型で集計すると、「自分のもの」の割合はあまり変わらないものの、「親のものを借りている」がリーダー型は29%となり、フォロー型の11%と大きな差がある。リーダー型の親のほうが、スマホ・タブレットに対する意識の違いが読みとれる。

小学1~2年生でスマホ・タブレットを使用しているかについては、77%の人が「使用している」と回答。「使用していない」というほうが圧倒的に少数派となっている。

続いて、利用しているSNSは、「YouTube」が277人でトップ。「LINE」が271人と僅差で続いている。そこから若干離れて「TikTok」「Instagram」「X」となっている。LINEは家族や友人との連絡に使われ、YouTubeもエンタメや学習目的で活用されることが多いので上位を占めるのはわかるが、その次に「TikTok」「Instagram」といったZ世代にも人気なSNSが続いているところに、若い人たちは似た行動になることがわかる。

α世代のお小遣い事情としては、リーダー型は「もらっている」が66%と3人に2人がもらっているが、フォロー型は48%と2人1人と割合が少ない。使い方としては、いずれも「外食以外の食べ物・飲み物」がトップだが、リーダー型は「アニメ・漫画」「本・参考書」が上位に入り、フォロー型は「友人との交際費」「貯金」が上位に入っており、このあたりも意識の違いが若干見られた。

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文=飯島範久

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