3. 問題を指摘するだけでなく、解決法を提案する
会社で働いている以上、誤っている点を報告するだけでなく、それを訂正するべく動くことも仕事の一部だ。問題点について上司に報告・相談するのはまったく問題ないし、実際それは大事なことだ。だがそこでとどまっていては、上司の業務量とストレスが増すばかりになる。
そうではなく、アイデアや選択肢、少なくとも自分なりの視点を部下の側も提示すべきだ。たとえ完璧でなくても提案をすることで、自発性や主体性、戦略的思考の持ち主だと示せる。
例えば、以下のように伝えるといいだろう。
・「ここに問題があると認識しています。解決策として2案を考えました。これらの案について、相談に乗っていただけますか?」
こうした働きかけを続けていけば、単に警告を発するだけでなく、前に進む道を示す人物として、上司の信頼を得ていくだろう。
4. 上司の目標を、自分の目標として内面化する
マネージング・アップを実行していると、自分の仕事を、上司にとっての重要事項とすり合わせやすくなる。この四半期、上司はどのような基準で業績を評価されているのか? 会社の上層部から細かくチェックされているのはどんなプロジェクトか? 上司にとって、夜も寝られなくなるような心配ごとは何か? と考えてみよう。
上司の成功を支え、そのストレスや過労感を軽減するようになればなるほど、その部下は、上司や、担当する事業にとって価値ある存在になる。具体的には、以下のような質問を上司に投げかけてみよう。
・この四半期、最も重要な課題は何ですか?
・特にサポートが必要だと考えられている目標はありますか?
・今、一番輝きを見せるべき領域はどこでしょうか?
毎日のタスクを上司が持つ大きな目標とリンクさせることで、上司に対して、サポートと指示を必要とする多くの部下のひとりではなく、戦略的な視点を持つ者として印象付けられる。

