UNDER 30

2025.05.20 14:00

P-POPアイドルBINIから難民パラメダリストまで 今アジアで最も輝く30歳未満のスターたち

BINI(Josh Tolentino_Artists & Company Manila for Forbes Asia)

BINI(Josh Tolentino_Artists & Company Manila for Forbes Asia)

フィリピン発の8人組ガールズグループ、BINI(ビニ)は今年2月、世界15都市を回るワールドツアーに乗り出した。幕開けとなった地元マニラでのコンサートは全席完売。5万人収容のフィリピン・アリーナを埋めたファンは熱狂的な盛り上がりを見せた。

グループ名は、タガログ語で「若い女性」を意味する「binibini」に由来する。フィリピン最大の民放局ABS-CBNが、韓国のガールズグループの世界的な人気に触発されて結成をプロデュース。全国的なオーディションを経て、250人の志望者からメンバーが選抜された。

それがGwen(グウェン)ことグウェネス・アプリ(21歳)、Aiah(アイア)ことマライア・クイーン・アルセタ(23歳)、Sheena(シーナ)ことシーナ・メイ・カタクタン(20歳)、Mikha(ミカ)ことミカエラ・ジャンナ・リム(21歳)、Maloi(マロイ)ことメアリー・ロイ・イブ・リカルデ(22歳)、Jhoanna(ジョアンナ)ことジョアンナ・クリティン・ロブレス(20歳)、Stacey(ステイシー)ことステイシー・オーブリー・セビリヤ(21歳)、Colet(コレット)ことニコレット・ベルガラ(23歳)の8人だ。

BINIは音楽・エンターテインメント業界で大きな注目を集めており、今年のフォーブス「30 UNDER 30 アジア:エンターテイメント&スポーツ部門」にランクインした。

歌やダンス、育成のコンセプトはK-POPスタイル。ABS-CBNのマネジメントのもと、3年間にわたり共同生活を送りながら日々トレーニングに励んだ。「精神的にも、感情的にも、肉体的にもくたくたの毎日でした」とメインダンサーのSheenaは当時を振り返る。

メインボーカルのMaloiによれば、新型コロナウイルス感染症のパンデミックで家族と会えなくなったこともメンバーには大きな打撃となった。2020年には政治的な対立の影響で、ABS-CBNの放送事業免許は失効。局内で人員整理が進んだが、グループは淘汰を免れた。

2021年、BINIはデビューアルバムのタイトル曲『Born to Win』をリリースする。このエンパワーメントソングは、音楽配信サービスSpotifyでストリーミング再生回数1億回を突破した。2024年にマニラ首都圏で最も古い商業地域の1つ、クバオで開催された初の単独コンサートは2時間足らずでチケットが完売し、2公演が追加された。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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