時代をつくる「50歳以上の女性50人」、草間彌生や小池百合子も選出

岸本聡子｜杉並区長

20代で渡欧しアムステルダムを本拠地とする政策シンクタンク「トランスナショナル研究所」に所属。新自由主義や市場原理主義に対抗する公共サービスのリサーチ、市民運動と自治体をつなぐコーディネイトに従事。2022年、日本に帰国。「住民思いの杉並区長をつくる会」からの出馬要請を受け、4月に杉並区民に。同年6月の杉並区長選挙で現職を破り勝利、同区初の女性区長となる。公共政策研究者。

清水季子｜EmEco代表取締役社長/元日銀理事

東京大学卒業後、日本銀行入行。2010年、日銀創設以来初となる女性支店長として高松支店赴任。国際局審議役等を経て、16年に欧州統括役ロンドン事務所長、18年より名古屋支店長。20年から24年5月まで女性初の日本銀行理事。現在は、自ら設立した人材育成コンサルティング会社EmEco代表取締役社長、豊田自動織機取締役（社外・独立）。米『Forbes』の「The World’s 100 Most Powerful Women（世界で最も影響力がある女性100人）」2023年版に選出。日本人最高位の56位となった。また、『Forbes Asia』の「50 OVER 50: ASIA 2022」にも選出された。

小池百合子｜東京都知事

ニュースキャスターとして活躍後、1992年、政界入り。環境大臣、内閣総理大臣補佐官（国家安全保障問題担当）を経て女性初の防衛大臣に就任。2016年、女性初の東京都知事に。20年再選、24年3選。現在3期目。米『Forbes』の「The World’s 100 Most Powerful Women（世界で最も影響力がある女性100人）」23年版57位、24年版66位。『Forbes ASIA』の「50 OVER 50: Asia 2022」に選出。

赤根智子｜国際刑事裁判所 所長

東京大学法学部を卒業後、1982年に検事任官。横浜、名古屋、仙台、東京各地方検察庁等で勤務。名古屋大学法科大学院法学研究科教授、法務省法務総合研究所国際協力部長、国際連合アジア極東犯罪防止研修所所長、法務省法務総合研究所所長、最高検察庁検事など歴任。世界で最も重大な犯罪に取り組む国際刑事裁判所（ICC）判事に就任。2024年3月、日本人として初めて国際刑事裁判所（ICC）所長に就任。

中満 泉｜国連事務次長・軍縮担当上級代表

早稲田大学法学部卒業。米国ジョージタウン大学大学院修士課程修了（国際関係論）。1989年国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）に入職。UNHCRには旧ユーゴスラビア、トルコ、イラク北部、ジュネーブ本部などで勤務しながら10年近く在籍。その後、国連平和維持局（PKO）政策・評価・訓練部長およびアジア・中東部長、国連開発計画（UNDP）危機対応局長などを経て2017年5月より日本人女性初の国連事務次長に就任。国連の軍縮部門トップとして「核兵器禁止条約」の採択などに尽力。『Forbes JAPAN』2016年9月号「世界で闘う『日本の女性』55」で取材。2女の母。

鴨志田祐美｜弁護士

1985年早稲田大学法学部卒業。大学卒業後、社会人、結婚、出産、予備校講師を経て、40歳で司法試験に合格。2004年弁護士登録。22年Kollect京都法律事務所設立。同年より日本弁護士連合会再審法改正実現本部本部長代行。日本弁護士連合会人権擁護委員会大崎事件委員会委員長。大崎事件再審弁護団事務局長。著書に『大崎事件と私 アヤ子と祐美の40年』など。

渕上玲子｜日本弁護士連合会会長

1977年一橋大学法学部卒業。1983年弁護士登録（司法修習第35期）。96年に日比谷見附法律事務所を開設。2017年東京弁護士会会長（女性初）、日本弁護士連合会副会長を経て、20・21年度日本弁護士連合会事務総長。24・25年度日本弁護士連合会会長。1949年の発足以来、初の女性会長で、裁判官、検察官、弁護士の法曹三者でも初の女性トップに就任した。

林 香里｜東京大学理事・副学長（国際・ダイバーシティ担当）

1988-91年ロイター通信東京支局記者、97年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程退学。博士（社会情報学）。東大大学院情報学環助教授（当時）などを経て2009年より同教授。東大総長特任補佐（国際関係/ダイバーシティ担当）などを経て21年4月より理事・副学長。同大におけるジェンダー平等推進に貢献。「女性教授と女性准教授計約300人の新規採用」を目指したプログラムなどが注目された。

妹島和世｜建築家

建築家。1981年、日本女子大学大学院家政学研究科を修了。87年、妹島和世建築設計事務所を、95年に西沢立衛とSANAAを設立。主な建築作品に金沢21世紀美術館、Rolexラーニングセンター（スイス）、ルーヴル・ランス（フランス）など。2010年には、日本人女性で初めて建築業界で最も権威ある「プリツカー賞」受賞。23年、ジェーン・ドリュー賞（優れた女性建築家に贈られる賞）受賞。

篠原聡子｜建築家/日本女子大学学長

1983年、日本女子大学大学院家政学研究科を修了。香山アトリエを経て、86年に空間研究所を設立。97年から日本女子 大学家政学部で教壇に立ち、2020年に日本女子大学学長に就任。21年には目白キャンパスに全学部学科および院を統合。25年度以降も新学部開設など改革を進める。専門は建築設計・住居計画。現在は、教育者と学長、建築家の三足のわらじを履く。