フィル・ショー(TransPerfect共同創業者)
保有資産:18億ドル(約2610億円)/国籍:米国
AIを用いた翻訳サービス企業TransPerfectのCEOのフィル・ショーは、1992年にニューヨーク大学の寮の一室で、その当時の交際相手と同社を共同創業した。しかし、3年以上にわたる泥沼の争いの末の2018年に、裁判所は彼が元婚約者で共同CEOだったパートナーの持ち株を買い取ることを認めた。2024年の売上高が13億ドル(約1885億円)のTransPerfectは現在、マイクロソフトや米司法省などを顧客としている。
ジョー・ロンズデール
保有資産:20億ドル(約2900億円)/国籍:米国
ピーター・ティールの長年の側近でトランプ支持者として知られるジョー・ロンズデールは、2003年にティールと共に共同創業した「パランティア」の株価が、過去1年で225%上昇したことでビリオネアとなった。彼はまた、2012年に共同創業した政府向け予算管理ツール「OpenGov」を2024年に18億ドル(約2610億円)相当の取引でコックス・エンタープライズに売却した。
アレクサンダー・ワン(Scale AI創業者)
保有資産:20億ドル(約2900億円)/国籍:米国
世界最年少の叩き上げのビリオネアとして知られる28歳のアレクサンダー・ワン。彼は17歳でフルタイムのエンジニアとして働き始め、マサチューセッツ工科大学(MIT)に進んだものの19歳で中退し、Yコンビネータを経てスケールAIを創業した。AI開発に不可欠なデータラベリングを手がける同社は、2024年5月に評価額約140億ドル(約2兆円)で10億ドル(約1450億円)を調達した。
マイケル・イントレーター(CoreWeave共同創業者兼CEO)
保有資産:31億ドル(約4500億円)/国籍:米国
コモディティトレーダー出身のマイケル・イントレーターらが共同創業したCoreWeave(コアウィーブ)は、AIブームの前の2017年から、暗号資産マイニング向けにエヌビディアの高性能なGPUチップを大量に確保していた。同社は、その2年後にデータセンターを構築して自社のGPUサーバーを持たない企業にコンピューティングパワーを提供するビジネスモデルに移行した。コアウィーブは2024年5月に評価額190億ドル(約2.8兆円)で11億ドル(約1600億円)を調達し、2025年3月28日にナスダックに上場。時価総額は上場初日に約230億ドル(約3.3兆円)を記録し、2023年10月の未公開株の売却時の評価額とほぼ同じ水準に達した。イントレーター以外の同社の3人の共同創業者も、全員がビリオネアとなっている。


