スポーツ

2025.05.14 18:15

カナダのサッカークラブで、先住民族との「共存」を訴えるユニフォームを企画

パシフィックFCの田代楽

ほかにもパシフィックFCの社会貢献活動として、2024年に実施したのが脳腫瘍を患う少年オリー・コンウェイとの選手契約だ。

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パシフィックFCのファンであり、サッカー少年でもあったオリーは突然病に襲われ、入院、闘病していた。クラブはその事実を知り、選手たちからのビデオメッセージを送るなどの支援を行なっていたが、この年に一時退院することを聞き、選手契約を打診した。

「ご両親に打診したところ『ぜひやってほしい』という答えをいただきました。オリーのためだけではなくて、同じような境遇にある親子にもメッセージを届けたいという思いがあったようです」

シーズン中ではあったものの、通常の契約選手と同じプロセスでクラブとの契約を発表・入団会見や新入団選手のお披露目セレモニーも実施した。シーズン中は正式なPacific FCの選手として扱われ、契約締結前日には公式練習にも参加した。最終的には全国中継されるCPLの試合にコイントスの担当として登場。コイントスをする少年のストーリーは、実況アナウンサーにより紹介され、カナダ中に知られることとなった。

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この取り組みはリーグのビジネスアワードに選出され、他のクラブが同様の動きをはじめるきっかけにもなった。

世界的な「裏方」を目指して

そんな田代には目標とする人物がいる。米メジャーリーグサッカー(MLS)に所属するロサンゼルス FCのチーフブランディングオフィサー、リッチ・オロスコだ。彼は同クラブで認知獲得とファンムーブメントの醸成に取り組み、2018年には米Forbesの「世界で最も価値の高いクラブベスト30」にはじめてランクインさせた。

「リッチのように、世界にはサッカークラブの経営やプロデューサーといった“裏方”の立場で大きな活躍をする人が何人もいる。僕もそこを目指しています」

田代はパシフィックFCのほか、2026年に開催されるFIFAワールドカップ2026北米大会のカナダ代表チームの映像制作にも参加。さらなる大きな舞台に挑む。

「3月にドジャースの大谷翔平選手が来日して起きたムーブメントを見て、日本のサッカーにおいても、同様の大きな盛り上がりをつくりたいと思いました。いつか日本に帰って、サッカーをメインストリームに引き上げられるような仕事をしたいですね」

文=尾田健太郎 編集=田中友梨 撮影=小田光二

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