「水性ペン」も
アメリカではPOSCAが人気だ。三菱鉛筆が販売している水性ペンである。POSCAの海外人気は目覚ましく、ストリートアートを描く際にスプレー缶の代わりに使われることもあるそうだ。
こちらのレビューもキャンパスノート同様、発色の鮮やかさや汎用性など、基本的な品質を賞賛するものが多い。また、他製品と比べてやや高価である点もキャンパスノートと同様だ。
このような、シンプルな日本製品のベストセラーには枚挙に暇がない。温度計、キッチンタイマー、絵の具、ミシン糸……。これらにつけられているレビューは共通している。すなわち、「割高だが品質が良い」である。
日頃から使い続けるものに求められるのは大きな革新ではなく、違和感を覚えずに済む使い心地、いわばその製品の本質とでも呼ぶべき部分である。「JAPAN STORE」での売れ行きを見る限り、少なくとも日用品(に、加えて刃物類)のジャンルで日本製品は本質が秀でていると海外から評価されているようだ。
良品を「逆輸入的に再発見」の可能性?
「JAPAN STORE」に参加しているのは大半が中小企業だ。そのため、ベストセラー商品の中には私たち日本人にとって見慣れないものが多い。日用品だけでなく、先に述べた食料品についても同様だ。
私たちは基本的に有名な製品を手に取る。企業名までは熟知していなくても店頭に並んでいる、最も目立つもの(もしくは、最もお値打ちなもの)を購入する。日用品や食料品などは尚更だ。それは安心できる購買行動だが、同時により良いものを見逃してしまうリスクも抱えている。
「JAPAN STORE」で、日本製品の見られ方は平等だ。いや、平等は言い過ぎだとしても私たちの住む日本とはまた異なる視点を持って商品を評価されているのは確かだろう。まだ知られていない商品が人気を得る可能性は、もしかしたら日本よりも海外の方が高いのかもしれない。
そういった視点において、あえて日本から「JAPAN STORE」を覗いてみるのは有意義だ。一度目を通してみると、日本製の良品を逆輸入的に再発見できるだろう。
松尾優人◎2012年より金融企業勤務。現在はライターとして、書評などを中心に執筆している。


