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2025.05.11 16:00

AIで進む自動化、最初に奪われる仕事はどれだ?

BongkarnThanyakij / Getty Images

AIを活用した自動化で、急激な変化が起きている

専門家の予測はさまざまだが、一般的には、大部分の仕事がAIによって再形成されるまで、10年から30年かかるとみられている。マッキンゼーが2023年7月に発表したリポートによれば、米国における現在の仕事は、2030年までに30%が自動化され、60%がAIツールで大きく変わる見込みだ。

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Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)が2023年3月に発表したリポートでは、生成AIとロボティクスによって、完全自動化される仕事の割合は2045年までに最大50%に上るという可能性が示された。ゴールドマン・サックスはまた、AIによって3億人の雇用が失われ、全世界の労働市場の25%が影響を受けるという見方を示していた。

明るい面に目を向けよう。AIという脅威の影響を最も受けない分野や職業として、人間の労働力への依存度が高い労働集約型の建設業や熟練工、設置・修繕、メンテナンスなどがある。

ダリオは、「グレード・デレバレッジ(great deleveraging)」に警鐘を鳴らしている。これは、AIは生産性を加速させるが、新たな仕事が生まれるよりも速いペースで労働者の仕事を奪うという概念だ。こうした現象が20年以内に起きる可能性があるという。

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資産運用大手Black Rock(ブラックロック)のラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は2025年4月、米経済界リーダーが集まる会員制組織「ニューヨーク経済クラブ(Economic Club of New York)」でスピーチした際に、AIによる影響はすでに金融や法律サービスなどのセクターで明らかだと指摘し、2035年までにホワイトカラーの仕事は「再編」されるという予測を示した。大手銀行JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)のジェームズ・ダイモン会長は株主宛て書簡で、AIは15年以内に反復的な単純作業を独占するようになると予測している。

AIの影響が拡大していく実際のペースを左右する要素は、テクノロジーの躍進、規制の枠組み、経済的なインセンティブだ。企業は、コスト削減への圧力を受けてAI導入を加速させており、全体のタイムラインがもっと短くなる可能性もあると、ヘッジファンドPershing Square(パーシング・スクエア)を率いる富豪ビル・アックマンは述べている。

一方、スコット・ベンセント米財務長官は、AIと再教育を組み合わせることで米国の競争力が強化されれば、大量の仕事が置き換えられるタイミングは遅れるかもしれないと述べている。

AIは2040年までに、仕事の50%から60%を自動化するか、一変させると見られる。イノベーションが着実に進んだ場合には、2050年までに、80%を超えて完全に独占する可能性もある。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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