AI

2025.05.10 08:00

人型ロボの普及は2028年から、2060年までに推定30億台 バンカメ予測

ManuKro / Getty Images

解決すべき課題は?

一方でBofAは、ヒューマノイドのマスレベルの普及にはまだ課題が残っていることを指摘している。下記のような項目だ。

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・人間とのリアルタイムのやり取りを可能にする、より強力なAI

・複雑な動きを支える高性能なモーション制御システム

・AIシステムを訓練するための十分な実世界データ

・環境情報を正確に把握するための改良されたセンサーシステム

・データをクラウドではなく端末側で処理するためのエッジ・コンピューティング能力

・大量生産を可能にする最適な設計やデザイン

さらに、規制リスクも存在する。各国の当局がヒューマノイドの導入にブレーキをかけるような規制を設ける可能性がある。また、労働者の反発というリスクもある。19世紀初頭のラッダイト運動(機械化に反対した繊維労働者の抗議運動)がその歴史的前例だ。

コストの約20%は手の部分に集中

現在、世界中で100社以上のメーカーがヒューマノイドの開発に取り組んでいるが、最大の課題のひとつは「器用な手」の実現だ。ヒューマノイドのコストの約20%は手の部分に集中している。「ヒューマノイドの複雑さの半分以上が手の構造にある」と、Sanctuary AIのCEOのジョーディ・ローズは2024年筆者に語っていた。

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また、そのほかの主要なコスト要因には、関節の回転アクチュエーターや直線型アクチュエーター、ヒューマノイドの「頭脳」を担うチップなどが含まれる。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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