北米

2025.05.09 14:15

全米で広がる「ダフ屋ビジネス」はレストラン予約の敵か味方か?

Rachel Hoyt / Shutterstock.com

このウェブサイトでは、他のユーザーが転売した予約を購入することができるが、その転売手数料が(今、実際に同サイトを見ると)ゴールデン・スティア・ステーキハウスで週末に約1万5000円となっている。この店のステーキそのものの値段はそれを少し下回るくらいだから、料理以上の手数料を転売者(ダフ屋)に支払うというのは驚きだ。

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これを「ダフ屋行為」と言わずして何と言おう。しかも、これらの取引はほとんどの場合、レストラン側には知らされずに行われる。

この状況を暴いた現地の新聞である「ラスベガス・サン」紙が同店に取材したところ、マネージャーはアポイントメント・トレーダーの存在は知っていたものの、自分の店の予約がこのプラットフォームでほぼすべて転売されていたとは知らなかったと驚いている。

ちなみに アポイントメント・トレーダー は、プラットフォーム上の各取引から20パーセントから30パーセントの手数料を得ている。

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この「ダフ屋ビジネス」は大規模に成長し、昨年は日本円換算で約10億円の売上を上げている。これはニューヨーク・タイムズの2年前の記事からすると、2年で売上を約3倍に伸ばした急成長ぶりだ。

「転売」を禁止するニューヨーク州

高級リゾート路線がすっかり定着したラスベガスでは、新婚旅行や何らかの記念日にラスベガスを訪れても、目当てのレストランが数カ月前でも予約できないということが頻繁に起こっている。

この予約サイトは特にラスベガスでいちばん賑やかなストリップ沿いのレストランで利用されており、例えばアリア・ホテルの「カーボン」では、過去90日間で611件の予約がユーザー間で取引されたという。つまり、毎日約7件の予約は高い転売手数料を払うアポイントメント・トレーダーを使って入店していることになる。

ゴールデン・スティア・ステーキハウスの共同CEOであるニック・マクミラン氏によると、このサイトのせいで「無断キャンセル」が増え、迷惑しているという。それどころか、1人の転売業者が5週間でたくさんの偽名を使い、50件の予約を取っていたことが発覚したと憤る。

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文=長野慶太

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