キャリア

2025.05.09 09:30

米国でホワイトカラー不況が顕著に、そこにあるチャンスとは何か

photoschmidt / Shutterstock

photoschmidt / Shutterstock

ホワイトカラーの労働市場は、チャンスと破壊が入り乱れる戦場だ。プロフェッショナルは、AI(人工知能)や自動化、経済政策、変化する職場規範によって移り変わる情勢を乗り切らなければならない。米国経済は、36兆ドル(約5180兆円)の債務残高や関税を巡る緊張、高止まりするインフレといった問題を抱えている。そんななか、独特の課題に直面しているのが大卒の労働者だ。

そこで今回は、最新の労働市場データと、金融、経済、投資といった分野の専門家でもある米国有数のソートリーダーたちの見識をもとに、ホワイトカラー労働市場を特徴づけるトレンドを探っていこう。

ホワイトカラーが直面する労働市場の「不況」

年間9万6000ドル(約1380万円)以上を稼ぐ高収入プロフェッショナルの雇用が、2014年以来の最低水準に低下していることが、資産運用会社Vanguard(バンガード)の2024年リポートで明らかになった。求人数は、2024年12月末に760万件まで減少し、9月以来で最低を記録した。

ヘルスケア業界や建設業界、ホスピタリティ業界におけるブルーカラーに対する需要は堅調だが、「ホワイトカラー不況」が起きていることをデータは示している。

ホワイトカラー労働市場が低迷に陥ったのは、高金利と、企業側の慎重姿勢、新しい関税による影響だ。パワーバランスは、雇用主側に有利なものになっている。企業の採用担当者は、人材採用にあたってより厳しい要件を求め、面接プロセスにもっと時間をかけてもかまわないと感じている。人事部とマネージャーは、好きなだけ面接を続けても、最終的には、もっと割安な報酬パッケージでも働いてくれる理想的な候補者が見つかると思っているのだ。

今や、ホワイトカラー職を見つけるまでに要する時間は平均5カ月以上だ。求職者の40%は、2024年の1年間に一度も面接にこぎつけられなかったことが、米国人材派遣協会(American Staffing Association:ASA)と調査会社Harris Poll(ハリス・ポール)が実施した調査で明らかになっている。離職率が2020年6月以来の最低水準に低下しているのは、転職の機会が少ない状況下で、労働者が安定した職にしがみついているからだ。

次ページ > 関税、債務、経済政策

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事