キャリア

2025.05.07 14:00

人材採用はスキル重視が鮮明に、米国で学位要件を廃止する大企業が増加

monkeybusinessimages / Getty Images

オルタナティブ教育の台頭

ブートキャンプや自分のペースでの学習、認定資格プログラムの普及により、自分に合った方法でスキルアップすることが、これまで以上に容易になっている。Coursera(コーセラ)、Udemy(ユーデミー)、Google Career Certificates(グーグル プロフェッショナル認定証)などのプラットフォームは、学習の機会を均等化し、少ないコストと時間で、仕事に直結する教育にアクセスすることを可能にしている。

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企業も、専門資格の価値をますます重視するようになっている。Pearson(ピアソン)による2021年の調査では、学位以外の専門資格を持つ候補者を採用する意向がある企業は60%に上り、2019年の40%から増加した。多くの場合、「専門資格はあるが学位のない候補者」は、「学位はあるが専門資格のない候補者」と同等か、場合によってはより適格とみなされている。

やりがいのある高収入の仕事に就くために、学位取得で借金を抱える必要はもうない。継続学習に取り組み、なおかつ学んだことを生かして実績を積んでいる人は、すでに時代の先端を行っている。

経験の価値が高まっている理由

2025年現在、経験は単に「あれば望ましい」ものではなく、競争を優位にする強みだ。現実のプロジェクトやフリーランスの仕事、インターンシップ、副業に携わった経験は多くの場合、理論を学ぶ講義よりも価値がある。採用担当者が知りたいのは、あなたが実際にその仕事ができるかどうかだ。

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そのため、ポートフォリオやケーススタディ、インパクト指標が、最も優れた資産となる。前の勤務先で製品をリリースしたり、オーディエンスを拡大したり、プロセスを最適化して時間やコストを節約した実績があるのなら、それについて話そう。自身の成果を主張し、数字で示そう。それは、単に自らの経歴を語るだけでなく、自らの価値を示すことになる。

結局のところ、本当に相手の関心を引くのは「証拠」だ。自身が達成した成果を明確に示せるなら、雇用主に対して、学位よりもはるかに強力なものをアピールできる。実際の仕事におけるあなたの能力について、相手に確信を持ってもらえるだろう。

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翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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