2025年は「ジュビリー」の年
2025年、欧州旅行の目玉のひとつとされているのが、ローマとバチカン市国で25年に一度(または特別な機会に)行われるカトリックの聖年を祝うイベント、「ジュビリー」だ(4月21日の教皇フランシスコの死去を受け、一部の予定が変更された)。
このジュビリーを機に、「永遠の都」ローマには世界中からおよそ3900万人が訪れるとみられており、バチカン美術館やコロッセオ、サン・ピエトロ大聖堂といった主要な観光スポットは、夏休み期間を中心に、大幅な混雑が予想されている。
ローマのホテルはすでに満室に近く、直前に宿泊先を探すのは難しいと考えられる。カステラノスは、2025年中にローマ旅行を計画している人は「今すぐ日程を確定し、早めにツアーやチケット購入、宿泊先の予約をしておくのがベスト」だとしている。
一方、ローマ観光についての朗報といえば、ジュビリーを前に、トレビの泉やナヴォーナ広場、サンタンジェロ橋など、この都市を象徴する名所の多くが改修工事を終えたことだろう。ローマ市がジュビリーに向け、歩行者のために整備を進めていたピア広場も、すでに完成している。
ベネチア日帰り旅行は「有料」に
2025年4月18日~7月27日の間(特定の日を除き)、日帰りの予定で午前8:30~午後4:00にベネチアに到着する旅行者は、5ユーロ(約800円)の「入場料」を支払う必要があることを覚えておこう。
ほとんどの外国人が対象となり、「観光税」とも呼ばれるこの料金の徴収は、長年にわたる議論の末、2024年に試験的に導入された(目的は日帰りで訪れる旅行者による混雑の緩和であることから、宿泊客は対象外)。料金はオンラインで事前に支払いができるため、到着前に済ませておくのがお勧めだ。カステラノスは、「日中の混雑を避け、静かですばらしい瞬間を体験するためには、宿泊を検討するのがいいでしょう」と話している。
パリの地下鉄などの値上げ
パリ・メトロは、市内を最も簡単に、効率よく移動するための手段の一つだ。だが、同市では2025年1月1日から、メトロのほかバス、郊外とメトロ主要駅を結ぶ近郊高速鉄道(RER)、シャルル・ド・ゴール(CDG)空港などの空港との間で運行されている路線の運賃が、すべて値上げされている。


